COLUMN2022.11.29

教育

霜月 紅陽に色づく瓜生山に遊ぶ ― 瓜生山でこどもが笑う #25

edited by
  • 西井 薫

 霜月のこども芸術大学は挑戦する季節。また、瓜生山が1年で一番きれいになる季節です。緑一色だった山が黄色から紅までの様々な色に彩られ、それらに太陽の光があたることで感動的な美しさになります。自然のあまりの美しさに圧倒されてしまいます。気温は日々低くなり、季節は確実に冬にむかっています。
 今月のトピックは「大学生との交流」と「保育参加」です。

 

大学生と交流を重ねて

 情報デザイン学科クロステックデザインコース1年生の学生さんが「プランニング演習」という授業で、瓜生山の散歩道で藤の花や青い彼岸花を探すという宝探しのような企画を考えてくれました。学生のみなさんは、子どもたちの大好きなアニメ「鬼滅の刃」の衣装で保育園を訪れました。そう、藤の花や青い彼岸花は「鬼滅の刃」に出てくる花なのです。そして子どもたちは学生さんと一緒に藤の花や青い彼岸花を探しに瓜生山へ。学生さんは、最後に一人ひとりに名前入りのキーホルダーをプレゼントしてくれました。

「鬼滅の刃」にふんしたお姉さんたちと一緒に
藤の花、青い彼岸、全部見つかった!
キーホルダーありがとう


 こども芸術学科2年生の学生さんが、自分たちが考え陶器で制作したおもちゃを持ってきて、さくら組(5歳児)の子どもたちがどのように陶器のおもちゃに興味を持って遊ぶのか検証しました。子どもたちにとっては、陶器は食器でしか扱わないものです。しかし、みんな陶器のおもちゃを丁寧に扱い、おままごとの道具にしたり積んだりと、楽しく遊んでいました。

お野菜がうまく切れてる!
こんな風に積んで遊べるよ!

 

親子で過ごす保育参加

 今月は「保育参加」を行いました。保育参加とは、保護者が子どもたちの普段の保育を見て、子どもたちと一緒に体験するという行事です。こども芸術大学は瓜生山の中にあり、子どもたちは日々瓜生山に出かけています。普段の保育で取り組んでいることを見ていただいた後、親子で瓜生山散策に行きます。

 保育参加は、行事予定では11月上旬に設定されていましたが、コロナによるクラス休園のため、1歳、2歳、3歳クラスでは日にちを分散して行うことになりました。今回は、すでに行われた5歳児さくら組、4歳児うめ組、1歳児くり組の様子をご紹介します。

 

〇「さくら組」(5歳児)

 さくら組さんは、10月に開催した「親子運動の日」に欠席者が多かったので、うめ組さんに協力してもらって、11月7日(月)に合同リレーを望天館屋上で再現しました。保護者の皆さんにも参加していただき、みんな力いっぱい走っていました。その後、瓜生山にある子どもたちが制作中の「山の家」に行って、一緒に遊んだり、制作したりと親子で楽しむ時間を持ちました。

位置について、よ~い!ドン!!
猛ダッシュだ!
親子でがんばれ!
山の家を組み立てるぞ!


〇「うめ組」(4歳児)

 11月4日(金)うめ組は、子どもたちが大学構内で発見した「吉村さんの秘密基地」に向かいました。「吉村さんの秘密基地」というのは、保育園の北側斜面にある学生さんの作品のことです。これがどういったものかわからなかった時は、子どもたちは宇宙人の基地などと言って、謎の基地でした。その基地に子どもたちがお手紙を置いておいたところ、返事が来て吉村さんの作品であることがわかり交流を重ねることに。

 お父さんやお母さんに基地を紹介した後、京都芸術大学 芸術教養センターの成澤先生が管理する農園で飼われている鶏・ピチコちゃんに会いに行きました。この鶏はひよこの頃から子どもたちとお友だちなのです。そして最後に能舞台に行って、自然の中での宝探しをするネーチャーゲームを親子で楽しみました。

これから親子で、さあ出発だ!
ネーチャーゲームの開始、親子で探そう!
お宝見つかったかな~?


〇「くり組」(1歳児)

 11月21日(月)と22日(火)、そして24日(木)は、くり組さんの保育参加でした。保護者のみなさんには、それぞれ都合の良い日に来ていただきました。園庭において親子でチューリップを植えた後、子どもたちは瓜生山の畑までがんばって自分の足で歩きました。畑では、お気に入りのピチコちゃんに会って、こわごわですがピチコちゃんにさわらせていただきました。

くり組さん、お手てつないで親子で行くよ
山道坂道をどんどん進め!
「ピチコちゃん、さわっていい?」
ピチコちゃんにこわごわ「触らせてね」

 

瓜生山も、子どもたちが親子で楽しむ姿をみて、とても喜んでくれたことでしょう。

 

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  • 西井 薫Kaoru Nishii

    1978年京都教育大学音楽科卒業。京都市立小学校4校(20年間)京都教育大学附属京都小学校(8年間)附属桃山小学校(8年間)。市立と国立(独立行政法人)合わせて36年間小学校勤務。その後、教育実習生の指導に長年携わってきたことから京都教育大学教職キャリア高度化センタ―に籍を置いた。実地教育運営委員会の委員長として、大学と附属学校園のパイプ役にという思いで勤務した。大学の授業では、教員を目指し入学してきたかつての教え子たちに再度関われる幸せな機会を得られた。また、日英の教員養成を比較研究するプロジェクトに参加することができ、大きな成果があった。
    音楽教育では、伝統文化を継承していくことの重要性を実感し、附属桃山小学校の音楽科では、伝統音楽(筝、三味線、六斎、祇園ばやし)が教科カリキュラムに組み込まれている。

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