春は出会いの季節、新しいことがスタートする季節でもあります。
今年度より鍋島惠美園長からバトンを受け取った西井薫です。
初めて「こども芸術大学」を訪れた時「なんて素敵な園だろう」というのが第一印象でした。瓜生山という四季を肌で感じられる自然環境と、京都芸術大学の中にあるという芸術あふれる環境がとても魅力的です。昨年度、副園長として勤務していた時、すべての先生方が自分のクラスだけでなく園の子どもたち全員のことを共通理解していて、一人ひとりを大切にするとても優しくて温かい環境であると実感しました。
今まで培われてきた「自然・芸術・人」という環境を最大限に生かし、チーム「こども芸術大学」で笑顔あふれる園を目指していきます。
「春」は ―出会う・慣れる季節 ―です。新年度が始まり1か月が経ちました。
1歳児くり組さんにとっては、初めて保護者の皆様と離れて暮らす1か月でした。最初の2週間は、なかなか保護者の方々から離れられず泣いている(泣き叫ぶ)子どもたちでした。そして、当然のことながらお母さんやお父さんも子どもたちから離れがたいという様子で、私自身が我が子たちを保育園に預かってもらっていた頃のことが思い出されました。まさに「後ろ髪を引かれる」思いで、立ち去り難かったものです。
しかし、この1か月で子どもたちは大きく成長しました。最近は泣くこともめっきり少なくなってきています。お昼ご飯はみんなで仲良く椅子に座って食べられるようになり、お昼寝も泣かずにできるように。お部屋で遊んだり園庭で遊んだりと、先生に抱っこされずに過ごせるようになってきていて、笑顔でいることがとても多くなっています。きっと、園での生活が楽しいものだということを実感できたからですね。
2歳児まつ組さん、3歳児もみじ組さん、4歳児うめ組さんは1年進級ということで、新しい部屋や先生、お友だちと楽しく過ごしている姿が見られ、新しいクラスでの生活にもすっかり慣れてきたところだと思います。5歳児さくら組さんは一番年長さんになりましたので、これからはしっかりと自覚をもってくれることでしょう。どのクラスもほぼ毎日園庭や瓜生山に出かけて、春の風と光、緑いっぱいの瓜生山の自然を五感で感じています。
先日、新しいクラスでの園外保育を行いました。もみじ組さんは幼児クラスの仲間入りで、月1回の園外保育ではお弁当を持っていきます。あこがれのお弁当の入ったリュックサックを背負って、園からお山へとウキウキした表情で出発。昼食場所の能舞台では幼児組(もみじ、うめ、さくら)が全員集まって楽しいお弁当タイムを過ごしました。
子どもたちは、瓜生山に見守られて、笑顔いっぱいです。
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西井 薫Kaoru Nishii
1978年京都教育大学音楽科卒業。京都市立小学校4校(20年間)京都教育大学附属京都小学校(8年間)附属桃山小学校(8年間)。市立と国立(独立行政法人)合わせて36年間小学校勤務。その後、教育実習生の指導に長年携わってきたことから京都教育大学教職キャリア高度化センタ―に籍を置いた。実地教育運営委員会の委員長として、大学と附属学校園のパイプ役にという思いで勤務した。大学の授業では、教員を目指し入学してきたかつての教え子たちに再度関われる幸せな機会を得られた。また、日英の教員養成を比較研究するプロジェクトに参加することができ、大きな成果があった。
音楽教育では、伝統文化を継承していくことの重要性を実感し、附属桃山小学校の音楽科では、伝統音楽(筝、三味線、六斎、祇園ばやし)が教科カリキュラムに組み込まれている。