COLUMN2022.01.26

教育

睦月 つながる季節 ― 瓜生山でこどもが笑う#15

edited by
  • 鍋島 惠美

 瓜生山から、いい塩梅の幹や枝を採ってきて、クリスマス前にツリーを作りました。
そのツリーの解体が始まったかと思いきや、5歳児サクラ組さんの知恵で一本一本立てられて、なんと!門松に変身しました。こどもの自由な発想に脱帽です。その刺激を隣のお部屋の3歳児モミジ組さんが受けて、さらにそのお向かいのお部屋の2歳児マツ組さんに伝播して、各々のクラスの前に個性のある門松が立てられました。

 

5歳児作 “変身門松”
3歳児作 刺激を受けて
2歳児作 先生と作ってみたよ


 園内にあるお地蔵さまや観音様、学外にあるバス停前のお地蔵さまもきれいにして、お花を供えて新年を迎える準備もました。

 

お地蔵さまも美しくして…
お花を供える「いくよー!」

 

 次の日には、藁を使ってしめ縄づくりが始まりました。この藁は、春から4、5歳児さんが米作りに挑戦していたお米の収穫後のものです。昨年度苦戦した先生は、前の晩にこっそりと作り方を練習していました。こどもたちを前に自信をもって伝えていきます。その自信がこどもに伝わり5歳児さんが、「ここをこう持つんだよ」「そうそう」と、言葉と手振りで4歳児ウメ組さんに伝えます。出来上がったしめ縄は、東側玄関に5歳児作、西側玄関は4歳児作のものが取り付けられました。

 

しめ縄づくり「こうやってねじって、ねじって…」
「そうそう」
職人のような美しい手の動きですね
先を持って手伝いながら
いい塩梅に!
完成!(4歳児作)
「歳神様、どうぞお入りください」(5歳児作)

 

 新しい寅年を迎え1月4日から保育を開始した園内。床の間には鏡餅とお花が生けられ、5歳児さんの虎の絵の掛け軸が飾られました。そのあと、幼児クラスのこどもたちは、大学のピロティの門松を見学に出かけました。54段の階段上から眺める街並みと、大きな門松を下から眺め、「うぉー」と歓声をあげています。

 

鏡餅も飾って
大階段の上にある門松を見学「おーい!」

 

 1月21日に雪が20センチほど積もりました。瓜生山一面が雪景色です。こどもたちがこぞって雪遊びに出かけていきます。先生たちは、「こんな日はなかなかないですね」と、自然事象の恵みを心と体で感じながら、こどもたちと一緒になって遊びました。

 

雪の園庭、さいこう!(3歳児)
水の上にも薄っすら雪が!
雪の上をゆっくり踏みしめて…(1歳児)
「雪だるまつくろうか」(1、2歳児)
雪を踏んで、あっちこっち(2歳児)
「降ってきた!!」(4歳児)
眺める、あそぶ(4歳児)
「なにつくる?」「 あー、冷たい!」(4、5歳児)


 今日の給食のメニューは、「タラのみぞれ煮」。雪の日にぴったりのごちそうでした。

 

タラのみぞれ煮「ツヤツヤしてきれい!」

 

瓜生山は、真っ白な雪化粧をしつつ、こどもたちを包み込んでいます。ハークション!!

 

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  • 鍋島 惠美Emi Nabeshima

    1951年京都に生まれる。1974年京都教育大学幼児教育科卒業、西宮市立幼稚園に勤務。1976年神戸市立「聞こえとことばの教室」に勤務。言葉の発達に困りを抱えるこどもの治療保育に携わる。1979年京都教育大学附属幼稚園勤務。2003年京都教育大学大学院修了。泥だんご学会創設者・加用文男教授のもとで学ぶ。その間「ニューヨークこどものくに幼稚園」で研修する。2012年京都教育大学附属幼稚園定年退職。2014年縁あって、京都光華女子大学で保育者になりたい女子学生とともに学びあう。また臨床発達心理士として、京都市保育園連盟の巡回相談に携わる。2019年またまた縁あって、認可保育園こども芸術大学の園長になり、こどもたちと暮らしている。幼稚園で務めていたころから、実践記録をこどもたちと一緒に絵本にして遊んでいる。夢だった実践の絵本創りに、これまた縁あって旧京都造形芸術大学の卒業生の友達に絵を描いてもらい絵本を創る。『こえをかじったネズミ』ぶん:なべしま えみ、え: きんばら きみずき

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