師走の声を聞く頃になると、保育園内に暮らすこどももおとなもそわそわと動き出します。お気に入りの枝を探しに、こどもたちが軍手をはめて朝から山へと入っていきます。クリスマスツリーを創るようですが、今年は昨年度のものとは一味違う工夫をしようとしています。
完成したツリーの前には、日ごとに新しいプレゼントが並んでいきます。
今日は、クリスマスイブ。朝から5歳児サクラ組さんは、籠とハサミを持ってクリスマスパーティに飾る花や木を求めて大学内に出かけていきました。「緑の葉がいるね」「赤い葉も」「白もないかなあ」と、飾る花の色がクリスマスカラーになるようにと探しては、「黄色いの、あった!」「すごーい」「赤い実、見つけた」「これいいね」と、探し物が見つかると、互いにたたえ認め合って進んでいきます。そして、籠にいっぱいの葉っぱや花がこんもりと詰められました。
園に帰ってさっそく、その木や花を思い思いにオアシスにさして生け花を楽しみ、ツリーの足元に飾ります。どんどんパーティーの準備が進んでいきます。美しくパーティ―会場の演出が完成した中で、3、4、5、歳児さんが一緒に輪になってランチタイムです。1歳児クリ組さんのおやつタイムは、かわいいサンタさんが揃いました。
こどもたちのクリスマスを創りだす笑顔に、瓜生山もにっこり微笑んでいます。
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鍋島 惠美Emi Nabeshima
1951年京都に生まれる。1974年京都教育大学幼児教育科卒業、西宮市立幼稚園に勤務。1976年神戸市立「聞こえとことばの教室」に勤務。言葉の発達に困りを抱えるこどもの治療保育に携わる。1979年京都教育大学附属幼稚園勤務。2003年京都教育大学大学院修了。泥だんご学会創設者・加用文男教授のもとで学ぶ。その間「ニューヨークこどものくに幼稚園」で研修する。2012年京都教育大学附属幼稚園定年退職。2014年縁あって、京都光華女子大学で保育者になりたい女子学生とともに学びあう。また臨床発達心理士として、京都市保育園連盟の巡回相談に携わる。2019年またまた縁あって、認可保育園こども芸術大学の園長になり、こどもたちと暮らしている。幼稚園で務めていたころから、実践記録をこどもたちと一緒に絵本にして遊んでいる。夢だった実践の絵本創りに、これまた縁あって旧京都造形芸術大学の卒業生の友達に絵を描いてもらい絵本を創る。『こえをかじったネズミ』ぶん:なべしま えみ、え: きんばら きみずき