COLUMN2026.06.02

教育

瓜生山でこどもが笑う -皐月 出会う・慣れる 季節―

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  • 雑賀 隆子

5月のある日、保育園に6匹の青虫がやって来ました。
子どもたちは「青虫は葉っぱを食べるけど蝶は何食べるんかな…」と昆虫図鑑や蝶の絵本を見ながら自分たちで気になったことを調べ始めました。そのうちに青いレモンの葉っぱをパクパク食べて丸々太った青虫は、動かなくなるといつの間にかサナギに変身していました。

さなぎになってる!

サナギになる直前の幼虫は、よく虫かごなどから脱出して、硬く丈夫で、外敵に襲われにくく、安心してサナギになれる場所を探して、かなりの距離を移動することもあるのだそうです。保育園の青虫もご多分に漏れず、3匹は子どもたちが帰った後にこっそり虫かごを抜け出し、気に入った場所を見つけてサナギになっていました。

子どもたちが「あれ?青虫さんがいない」と気が付き、探し始めると…なんと子どもたちの手の届かない高い壁にくっついていたり、物つくりの素材が入っている棚や保育室を支える太い柱に巻き付けてある綱の上にもくっついてサナギになっていました。

青虫が自分で選んだ場所を移さず、サナギの周りを中が良く見える透明トレーで大切に覆い、うっかりサナギを落としたりぶつかって潰してしまわないように「かべちゃん」「たなちゃん」「なわちゃん」(それぞれサナギがいた場所から名付けて)が「ここにいるよ」と看板を作り、子どもたちや他の保育士にも注意をしながら観察ができるようにしました。

 

子どもたちは、毎日毎日サナギから蝶にかえるのを待っていました。通常春から夏にかけて気温やサナギの大きさにもより、羽化する(サナギの時期を終え、最後の脱皮をして蝶になる)までに、8日~2週間程度かかるそうです。まず一番初めに蝶になったのは、虫かごの中の青虫です。出勤してきた保育士が蝶になったのを見つけ、子どもたちと一緒に少し観察をして山に返す時「元気に飛んでいったね」と嬉しそうに子どもたちが話していました。

早くちょうちょにならないかな

ところが壁にくっついてサナギになった蝶は、狭い透明ケースに入っていたため十分に羽を広げることに失敗し、飛べなくなってしまいました。その様子をみていた子どもたちの心配そうな表情に命の尊さを感じているのがわかります。自然の営みは、言葉では語りつくせない多くのことをその姿でもって子どもたちに大切なことを教えてくれます。
保育園の太い柱のサナギはまだそのままですが、無事に蝶になり瓜生山の木々の間を飛び回って欲しいと思います。

おひとついかが?
お~いダンゴムシさん
よいしょ!よいしょ!

 

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  • 雑賀 隆子Saiga Ryuko

    2025年度に学校法人 瓜生山学園 認可保育園 こども芸術大学 園長就任。

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