COLUMN2024.09.30

教育

瓜生山でこどもが笑う -長月 挑戦する季節―

edited by
  • 西井 薫

 9月は、真夏日が続く日々でしたが、後半になり朝夕は秋の気配が感じられるようになってきました。子どもたちにとっては、まさに「芸術の秋」を満喫した1か月間になりました。


 園外保育 「ねぶた見学」
 まず、9月の園外保育は、もみじ組、うめ組、さくら組の縦割り3グループで「ねぶた」を見に行きました。「ねぶた」開催の前日ということで、学生たちの「ねぶた」づくりは最終段階で完成間近でした。子どもたちが見学していると手を振ってくれる学生が多くいました。「ねぶた」づくりの実際を見て、制作することを身近に感じることができる経験になりました。次の日、開催日の朝にくり組、まつ組は完成した「ねぶた」を見学に行きました。

ねぶた、いっぱいあるね

 

 第2回 創作の時間
 9月18日(水)は第2回「創作の時間」があり、本学環境デザイン学科の木村淳子先生を講師としてお願いしました。紙で作った衣装を着た3名の学生アシスタントがお手伝いしてくれました。タイトルは「しわくちゃびりびりでなにができる?」で紙を使った制作に親子で挑戦しました。
 最初にホール一面に敷いてある白い紙に好きな色や形の折り紙を貼っていきました。そして、大人が紙のまわりを持って持ち上げて、その中に子どもたちが入りきれいな色の天井を楽しみました。

「しわくちゃびりびりでなにができる?」を始めます
どんどんはっていこう

 

 次に子どもたちが大きな紙を四方から持って、ゆっくりゆっくりと真ん中に集まっていきました。紙はしわくちゃになり、広げてみると平面だった紙が立体的になっていました。

ゆっくりゆっくりね
しわくちゃだ!

 

 木村先生からこの紙を好きな分量取って一人一人の空間を創ろうという提案がありました。しばらく親子で制作した後、衣装も自分の居場所だというお話があり、セロハンも配られました。親子や友だちどうしで制作が続き、家、洞穴、テント、衣装等思い思いの作品ができあがっていきました。最後に自分たちの作品を一つずつ鑑賞しあって創作の時間が終了しました。

テントだよ
洞穴みたいだね

 

 その後、木村先生と保護者の方々の「気づきの時間」を持ちました。先生のお話の後、保護者の方々との交流の場となりました。普段身の回りにある紙からいろいろな作品が出来上がることへの驚きや我が子と向き合う貴重な時間であったこと、また数人で話し合って一つの作品を作っていたことへの成長等様々な意見が出ました。アシスタントをしてくれた学生からは、子どもを対象にした今回の「創作の時間」への熱いおもいが語られました。

木村先生のおはなし
一人ひとりが気づきを話します

 

 太鼓体験
 こども芸術学科のインターンシップ実習でさくら組に配属されていた学生が、実習中に太鼓の演奏を披露してくれたことがきっかけで、太鼓センターとのつながりができました。
 子どもたちが太鼓センターに行き、まず学生たちの演奏を聴かせてもらいました。迫力があり、太鼓の音を身体全体で感じ取ることができました。その後一人ひとりがばちを握って太鼓演奏体験を楽しみました。

かっこいいなぁ
思いっきり打ってみよう

 

 大学の中に位置する保育園だからこその芸術との繋がりや広がりを、改めて感じることができました。今後ともこの素晴らしい環境を生かしていきたいと考えています。

瓜生山も、子どもたちのいろいろな挑戦を励ましてくれていることでしょう。

  • 西井 薫Kaoru Nishii

    1978年京都教育大学音楽科卒業。京都市立小学校4校(20年間)京都教育大学附属京都小学校(8年間)附属桃山小学校(8年間)。市立と国立(独立行政法人)合わせて36年間小学校勤務。その後、教育実習生の指導に長年携わってきたことから京都教育大学教職キャリア高度化センタ―に籍を置いた。実地教育運営委員会の委員長として、大学と附属学校園のパイプ役にという思いで勤務した。大学の授業では、教員を目指し入学してきたかつての教え子たちに再度関われる幸せな機会を得られた。また、日英の教員養成を比較研究するプロジェクトに参加することができ、大きな成果があった。
    音楽教育では、伝統文化を継承していくことの重要性を実感し、附属桃山小学校の音楽科では、伝統音楽(筝、三味線、六斎、祇園ばやし)が教科カリキュラムに組み込まれている。

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