NEWS2023.11.10

教育

2023年度「松陰芸術賞および瓜生山学園賞」受賞者発表

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  • 京都芸術大学 広報課

2023年度の松陰芸術賞および瓜生山学園賞の受賞者がそれぞれ決定いたしましたのでご報告いたします。なお、2023年10月28日(土)に開催されたホームカミングデーにおいて授賞式が執り行われ、その模様がYouTubeLIVEにて生中継されました。アーカイブ(https://www.youtube.com/watch?v=nM4QKExV3O4)でぜひご覧ください。

 

2023年度受賞者

松蔭芸術賞
外山寛子さん(京都芸術大学 芸術学部 美術工芸学科日本画コース卒業)

瓜生山学園賞
上田假奈代さん(京都芸術短期大学 ビジュアルデザインコース卒業)

ホームカミングデー2023
http://www.uridou.jp/hcd/2023/

 

松陰芸術賞

外山寛子さん(京都芸術大学 芸術学部 美術工芸学科日本画コース卒業)

社会活動を活発に行い、優れた成果が期待できる卒業生・修了生に授与される賞。第四代学長 千住博教授を中心に毎年一名を選定し、今後の活動にエールを送るものです。

 

【過去の受賞者】
2009年度:石井鈴さん(美術・工芸学科 日本画コース卒業)
2010年度:藤本絢子さん(大学院修士課程修了)
2011年度:菅かおるさん(美術科 日本画コース卒業)
2012年度:西垣肇也樹さん(大学院修士課程修了)
2013年度:今川教子さん(美術・工芸学科 日本画コース卒業)
2014年度:叶野千晶さん(通信教育部 美術科 写真コース卒業)
2015年度:中村貴弥さん(大学院修士課程修了)
2016年度:山﨑鈴子さん(大学院博士課程修了)
2017年度:佐藤真美さん(美術工芸学科 洋画コース卒業)
2018年度:笠井遥さん(大学院修士課程修了)
2019年度:吉岡由美子さん(大学院(通信教育)修士課程修了)
2021年度:大和美緒さん(大学院修士課程修了)                    2022年度:楊喩淇さん(大学院修士課程 ペンティング領域修了)

※学科コース名は在籍当時の名称。

 

【松陰芸術賞選考理由】

「外山寛子さんの受賞に寄せて」

卒業制作から外山さんの才能は群を抜いていた。
しかし、結婚をして、子供が生まれる前の出産の陣痛の苦しみの中で、一心不乱に描いた作品から、本当の才能が開花したと思う。
女性の美術家が、結婚、出産を経て作品制作から遠ざかってしまう例を多く知る中で、外山さんの子供の成長とともに自らもたくましく成長してゆくかの如くの益々の活躍は実に立派なことだ。
作品は重厚で華麗、繊細で大胆、色彩は明るく、しかし同時に深く、また形は優雅にして可憐だ。
このように制作と家庭を見事に両立させている素晴らしい日本画家が卒業生にいること、その生き方、存在を多くの学生は理想として受け取ってほしい。
たとえいろいろな困難があろうとも、それは必ず芸術の肥やしになるものだ。そんな様なことも、もしかしたらあったのかもしれない。
心から今回の受賞を祝福している。

                 

                       千住博 本学教授、日本芸術院会員

 

 

 

外山寛子(とやま ひろこ)

略歴
1984年 宮崎県に生まれる
2003年 宮崎県立大宮高校卒業
2006年 京都造形芸術大学日本画コース入学
2008年 京都造形芸術大学新人作家展「画心展」(銀座 京都)
     宮崎県立大宮高等学校120周年式典 作品寄贈
2009年 京都造形芸術大学アートオークション A-ction
2010年 京都造形芸術大学 日本画コース卒業
     京都造形芸術大学卒業制展 学長賞 /千住賞
     きよら 9 人展(高松三越美術画廊)
     新光会(新生堂)
     千住博と教え子たち展(たづアート/京都)
2011年 グループプレシャス(京都高島屋美術画廊 ’12 ’13)
     千年の会展(オンワードギャラリー日本橋 ’12)
     銀河の会(近鉄百貨店阿倍野本店美術画廊)
     地平線会(鹿児島山形屋)
     千住博研究会制作発表展(京都大丸美術画廊)
     個展(大雅堂)
     日本芸術センター絵画公募展金賞受賞(神戸芸術センター、福岡芸術センター)
     グループホライゾン(日本橋高島屋 ’13 ’15 ’17)
2012年 個展 ART KYOTO2012 (京都国際会館)
     個展-煌めく日々- (神戸芸術センター)
     グループプレシャス-七色の風- (京都髙島屋美術画廊)
     日本の絵画2012 佳作賞(永井画廊/東京)
     康耀堂美術館賞受賞 作品買い上げ
     TRENTENNE 展(オンワードギャラリー日本橋 ’13)
2013年 個展 - ibuki - (京都大丸 ESPACE KYOTO)
     千住博の弟子たち展(軽井沢千住博美術館)
     京宵展(京都美術倶楽部 ’14 ’15 ’16 ’17)
     グループプレシャス(京都髙島屋美術画廊)
2014年 個展-翔- (あべのハルカス近鉄本店美術画廊)
     京-華 日本画三人展(京都高島屋美術画廊)
     日本画年鑑30周年記念展(法然院/京都)
     逸品会 外山寛子特集(日本橋三越)
     Horizon of choice(山ノ内町志賀高原ロマン美術館)
     個展-日々の詩- (西武池袋本店アートギャラリー)
2015年 個展-風立つ日に- (そごう横浜店美術画廊)
     琳派 400 年記念新鋭選抜展琳派展 日本経済新聞京都支局賞(京都文化博物館)
     個展-命を謳う- (新生堂/東京)
     東美ミュージアム展‐TOBI WAVE‐(東京美術倶楽部)
     個展-愛しきものたち- (そごう広島店美術画廊)
2016年 新鋭選抜展-琳派 FOREVER-招待出品(京都文化博物館)
     第三回続「京都 日本画新展」(美術館「えき」KYOTO/京都伊勢丹)
     第四回 郷さくら美術館 桜花賞展(郷さくら美術館)
     個展-四季麗々- (日本橋三越美術サロン)
     現代美術のトップランナーたち展(高松三越催事場)
     春待ちの月 現代女流作家展(日本橋髙島屋美術画廊)
     美のつぼみ(日本橋三越美術画廊)
     暦展(高松三越美術画廊)
2017年 個展(あべのハルカス近鉄本店美術画廊)
     千住博と銀河のスターダム展(近鉄奈良店美術画廊)
     エポック社よりジグソーパズル発売
     大絵画展外山寛子特集(宇都宮東武百貨店催事場)
     東美アートフェア Horizon of choice(東京美術倶楽部)
     個展‐彩の雲‐(西武池袋本店アートギャラリー)
2018年 大黄金展に金屏風出展(東武百貨店池袋店催事場)
     雅‐日本画三人展-(JR 名古屋髙島屋美術画廊)
     個展 筑波西武アートフェア(つくば国際展示場)
     個展 八招会(八木橋百貨店カトレアホール)
2019年 京都日本画新展 特別展覧会@二条城
     グループホライゾン(日本橋髙島屋、横浜髙島屋、大阪髙島屋、京都髙島屋美術画廊)
2020年 三人展(仙台三越美術画廊)
     JR 嵯峨野線日本画トレイン (JR 嵯峨野線電車内)
     銀河の会(あべのハルカス美術画廊)
2021年 日本画「GOLD++」展(郷さくら美術館)
     グループホライゾン(日本橋髙島屋、横浜髙島屋、大阪髙島屋、京都髙島屋美術画廊)
2022年 個展(あべのハルカス近鉄本店アート館)
     現代芸術家が描き出す潮流~挑戦者たち~(日本芸術会館)
2023年 大黄金展金屏風制作

結びー丹頂鶴ー
2021年P30「夏の日」
2023年金屏風「天日之長鳴鶏」

 

瓜生山学園賞

上田假奈代さん(京都芸術短期大学 ビジュアルデザインコース卒業)

開学40周年を記念して創設された、学園の卒業生・修了生を表彰する制度。その活動が、建学の理念「芸術的創造と哲学的思索によって、良心を手腕に運用する新しい人間観、世界観の創造を目指す」を体現し、広く社会に貢献している方に贈られるものです。

 

【過去の受賞者】
2017年度:岳鈺(YUE Yu)さん(京都芸術短期大学最初の留学生)、束芋さん(デザイン科 情報デザインコース卒業)、土村芳さん(映画学科 映画俳優コース卒業)
2018年度:宮永愛子さん(美術科 彫刻コース卒業)
2019年度:井上安寿子さん(舞台芸術学科 舞台芸術コース卒業)
2021年度:山下賢太さん(環境デザイン学科 地域デザインコース卒業)        2022年度:伊東勝さん(大学院修士課程 メディアアート分野修了)

※学科コース名は在籍当時の名称。

 

【瓜生山学園賞選考理由】
上田 假奈代は、詩人として活動する傍ら西成区通称・釜ヶ崎にて「釜ヶ崎芸術大学」を主催し、まち全体を大学に見立てて様々なワークショップを年間約100講座実施している。
仕事も家族もなく行き場もない人たちに学びや表現の機会を作ること、また釜ヶ崎がこれまで培ってきた助け合いの仕組みや知恵を学ぶことを目指して活動している。
そこに舞い込んでくるさまざまな課題や問いに表現でアプローチする姿勢は、まさに社会課題の解決と世界平和に貢献することを使命とする「藝術立国」の理念を具現化した存在であると賞し、瓜生山学園賞を授与する。

写真:のり やまもと

上田假奈代(うえだ かなよ)

詩人・詩業家
1969年・吉野生まれ。3歳より詩作、17歳から朗読をはじめる。

2001年「ことばを人生の味方に、詩業家宣言」。

2003年、大阪・新世界で喫茶店のふりをしたアートNPO「ココルーム」を立ち上げ、釜ヶ崎に移転し、2012年「釜ヶ崎芸術大学」開講。

2016年ゲストハウスのふりもはじめ、釜ヶ崎のおじさんたちとの井戸掘りなど、あの手この手で地域との協働をはかる。

大阪公立大学都市科学・防災研究センター研究員、NPO法人こえとことばとこころの部屋(ココルーム)代表理事。堺アーツカウンシルプログラム・ディレクター。大手前大学非常勤講師。

◆受賞歴◆受賞歴
2012年度 朝日新聞関西スクエア大賞
2014年度 文化庁芸術選奨文部科学大臣新人賞
2020年度 地球市民賞(ココルームとして)
2020年度 大阪弁護士人権賞(ココルームとして)
2017年度 地域再生大賞(ココルームとして)

2019年井戸掘り
釜ヶ崎オ!ペラ
釜ヶ崎芸術大学 合唱部

 

お二人の受賞をこころからお祝い申し上げます。誠におめでとうございます。

ホームカミングデーにて(写真:塩見嘉宏)

 

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