REPORT2022.10.18

これから始まる新しい学びの旅へ。― 2022年度 京都芸術大学 秋季卒業式のご報告

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  • 京都芸術大学 広報課

高く澄みきった空に心も晴れ晴れとするこの頃、2022年10月10日(月・祝)京都・瓜生山キャンパスにて、通学課程および通信教育課程の秋季卒業式が執り行われました。通学課程からは学士15名が、通信教育課程からは学士83名がそれぞれ学位を授与されました。

卒業式は対面とオンラインのハイブリッド型で行われ、全国・全世界の卒業生に向けてライブ配信されました。(アーカイブ動画:https://www.youtube.com/watch?v=hdXPAPMzHzw


まずはじめに、卒業証書の授与が行われました。通学部からはキャラクターデザイン学科の薩瑞希さん、通信教育部からは芸術教養学科の髙木惠美子さんが卒業生代表として証書を授与されました。


その後、吉川左紀子学長の式辞へ続きます。
新型コロナウイルス感染症の拡大と大学での学び方の変化を振り返りつつ「この卒業の日にあらためてこれまでの数年間の学びについて振り返り、一人ひとりこれからの自分自身の新しい学びについて思いをはせていただきたい」と話しはじめられた吉川学長。
通信教育部の芸術教養学科の卒業研究に触れながら「芸術大学では作品制作に注目が集まることが多いですが、通信教育部のみなさんの研究論文を読むと、21世紀初頭の現在を生きる上で、芸術教養という分野がいかに意味のある研究分野であるか、あらためて目を開かれる思いがする」と語ります。


「本学は芸術を愛するひとたちが、熱い思いを持って集う大学であり続けたいと思っています。そして、卒業生のみなさんが、いつでも訪ねてこられるふるさとのような大学、母校と呼ぶにふさわしい大学でありたいと思っています。本学で過ごした時間が、みなさんの心の糧となって、みなさんの人生を長く豊かにするものであることを願っています。」と卒業後のみなさんの活躍を祈念するお祝いの言葉が贈られました。


続いて、卒業生代表からの「卒業の辞」が読まれました。卒業生代表を務められたのは、通信教育部 芸術教養学科の髙木惠美子さんです。

卒業の辞

 深まる秋を感じるこのよき日、私たち卒業生一同は、京都芸術大学を旅立ちます。本日は、このような温かな式典のもと、先生方をはじめ多くの皆様にご臨席いただきましたこと、心より感謝申し上げます。
 振り返れば、在学中は毎日レポートのことが頭から離れず、どこに行くにもテキストや文献を持ち歩く日々でした。家事や仕事をしながら、新たな知見に向き合い続けた4年間は、苦しくもありましたが、今思えばとても贅沢な時間だった気がします。
 卒業が決まった日、初めて提出した「芸術教養入門」のレポートを見返してみました。「入学の目的は?」との問いに、私は「生涯豊かな心で過ごすための方法を見つけたい」そう書いていました。すべての科目を学び終えた今、私が得た答えは、「身近にある何気ないものを、新たな視点で見つめ、面白がり続けること」です。芸術やデザイン・伝統への多様な眼差しを育てていただき、今までよりも彩りのある人生を手にすることができました。
 そしてもうひとつ、私は尊い宝を得ました。それは、共に学んだ学友たちです。勉強がスランプの時も、学科のWEBコミュニティー画面を開けば、いつも学友たちの姿がありました。文字で交わすたわいもない会話や励ましに、何度も何度も勇気づけられたものです。通信での学びでありながら、生涯の友に出会えたことは、とても嬉しい誤算です。
 今、世の中では、価値観の違いによる争いや対立も少なくありません。ですが、美しい絵や音楽を美しいと思う気持ちは万国共通です。争いをなくし、どんな人をも幸せにする力は、芸術にしかありません。この大学で、芸術に深く向き合えたことは、私たちにとって大きな誇りです。学んだことをそれぞれの住む地域、職場、家庭に還元していくことで、恩返ししてまいります。
 最後になりましたが、私たちが今日の日を迎えられたのは、ご指導くださった先生方や職員の皆様、かけがえのない学友たち、そして何より、近くで見守ってくれた家族のおかげです。卒業生を代表し、全ての方々に感謝申し上げます。母校、京都芸術大学の更なる発展を願い、お別れの言葉とさせていただきます。
2022年10月10日  秋季卒業生代表 芸術教養学科 髙木惠美子

卒業生からの熱い思いを受け取り、徳山豊理事長から歓送の辞が贈られました。親子三代にわたって瓜生山学園で学ばれたご家族のお話を取り上げながら「家族が卒業した学校に興味を持っていただけた。そして、その学校に自らが入学しようと思っていただけた。その事実に一つの誇りを感じるとともに、本学の芸術教育への思いが途切れることなくこれまで歩んでこられたことを実感し少しほっとしました」と話します。


「これからも私たちは努力し続けます。芸術を通して少しでも世界が良くなるように、暮らしが良くなるように、また、そういう思いが持てる人を育てられるように、これからも私たちは力を尽くします」とこれからの学校づくりへの固い誓いと卒業生へのはなむけの言葉で締めくくられました。

そして最後には、学園歌『59段の架け橋』が流れ、歌詞にこれまでの学生生活を重ねながら、静かに聞き入りました。


卒業式閉式後には、通信教育部 芸術教養学科の分科会が行われました。早川克美学科長より、卒業式に出席された卒業生お一人ずつに証書を授与。各賞の受賞者の発表、賞状授与も行われました。


分科会の最後には、芸術教養学科の教員から卒業生へのはなむけの言葉が贈られました。先生方からの力強いエールに大きくうなずく卒業生の様子が印象的でした。


お世話になった先生方との記念写真は一生の思い出!大学で過ごす最後の大切な時間、笑顔と涙に溢れた素晴らしい卒業式でした。

卒業生のみなさん、この度はご卒業誠におめでとうございます。みなさんの学びの旅がこれからも続いていくことを祈りながら…また必ずお会いしましょう!

 

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