本好きの方ならご存知の方も多いのではないでしょうか。京都市・一乗寺にある「恵文社」にて、空間演出デザイン学科2年生のジュエリー・プロダクトクラスによる「exhibition ”公園”」展が2022年1月に開催されました。
空間演出デザイン学科では2年生の後期を迎えると、ジュエリー・プロダクト分野とエキシビション分野の2クラスに分かれて履修します。ジュエリー・プロダクト分野では、本分野におけるデザインとそれを発信する企画を学び、その成果を対外的に発表します。
ジュエリー・プロダクトクラスでは毎年「恵文社」にて展示販売を行っており、与えられたテーマに沿って商品企画や制作、空間演出、そして販売まで学生が一貫して行う実践的な授業。「恵文社」は全国的にも有名な人気の書店です。遠方から訪れる方も多いため「恵文社」で展示販売を行えることは学生にとって大きな経験となります。
気になる今年のテーマは「公園」。大人になって、あまり行かなくなった公園の社会的役割や可能性を再発見することも目的の一つ。ローカルピープルが立ち寄る小さな公園を訪問し、その観察から生まれたジュエリー、プロダクトを展示販売しました。
exhibition ”公園”
1月18日tue.-1月31日mon
恵文社一乗寺店Gallery
授業はまず公園をリサーチすることから始まりました。学生それぞれに公園に通い、リサーチを重ねて「公園新聞」としてまとめました。公園にあるベンチや遊具、植物、落とし物、そして公園にいる人々の観察など着目ポイントは人それぞれ。新聞には学生によるイラストや写真も掲載されており、個性が光ります。
リサーチの過程では少し変わった課題もありました。なんとびっくり、その内容は「銀杏を拾ってくる」というもの。拾い集めた銀杏の実を合わせると、バケツ一杯分の量になりました。
銀杏の実は強烈な匂いがしますが、学生は「臭い、臭い」と言いながらも楽しそうに作業していました!この日は空間演出デザイン学科のある興心館が銀杏の匂いでいっぱいになっていたとか…。
銀杏の実を拾ってきて、剥いて、乾燥して食べる…授業で与えられる課題の過程には、実はデザインのアイデアが隠れており、普段は感じない公園の一面を知ることにも繋がります。
こうした課題に取り組みながら、各自で公園についてリサーチを重ね、それぞれ商品開発や空間演出を考えていきました。では、展示風景といくつかの商品をご紹介します。2年生の成果をぜひご覧ください。
two in one
公園にあるものを花さしにしました。
公園に咲いているお花で家の中を少し明るく。
◎作者・新田ほのかさんより
かわいらしいデザインの花さしができたと思います。ちょこっとお花が咲いてるイメージで使っていただきたいです。
◎酒井洋輔先生より
公園の遊具のパイプ部分を一輪挿しに見立てたセンスが抜群。
真鍮のパイプで遊具を作ると、こんなにもシャレてるんだね。
他のシリーズも見たいです。
家で使いたい。
花じゃなくて、軽いコートかけたりしてそうだけど。
heart throb
◎作者・北村妃奈子さん、庭田咲綾さん、今谷友南さんより
このシールを手に取ってくれた人がキュンとしてくれますように。。。みんなでシール交換しよ〜!
◎酒井洋輔先生より
関西圏の公園のオールスター遊具を集めたシール。イラストにも味わいがあり、仕上がりもいい。大人になると遊具に見向きもしなくなるから、ノスタルジーなデザインと言えるだろう。
nicoichi
◎作者・吉川莉央さんより
公園にいっぱい落ちていたどんぐりをモチーフにジュエリーを制作しました。中に実をはめるとなんだか宝石みたいです。
◎酒井洋輔先生より
どんぐりはニコイチ。
帽子のことも忘れるなよ、というメッセージだろうか。
もっとどんぐりの研究をして、私たちが「どんぐり」のことを全然知らないんだと気づかせてほしい。
展示期間中は学園関係者はもちろん、外部のお客様もたくさん見に来てくださったよう。ご購入いただいた商品も多くあり、自分の作った商品が“誰かに届いた”という実感は学生にとって得難い経験となりました。
ジュエリー・プロダクトクラスのみなさん、お疲れさまでした!
「exhibition “公園”」展
空間演出デザイン学科 2年生
期間 | 2022年1月18日tue.-1月31日mon |
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場所 | 恵文社一乗寺店 |
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