美術館が映画の撮影現場に変わる #2 ―<ヤノベケンジ展「CINEMATIZE」>(高松市美術館)記者会見

SPECIAL TOPIC2016.07.15

アート映像

美術館が映画の撮影現場に変わる #2 ―<ヤノベケンジ展「CINEMATIZE」>(高松市美術館)記者会見

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  • 横山 優佳
  • 瓜生通信編集部

7月15日(金)、香川県の高松市美術館で翌日からスタートする現代美術家のヤノベケンジ(京都造形芸術大学 美術工芸学科 教授)による大規模個展 <ヤノベケンジ展「CINEMATIZE」>についての記者会見が行われた。

ヤノベケンジの作品は、一見ユーモラスで親しみやすく、子どもから大人まで世代を超えて楽しむことができるが、作品ひとつひとつには、それぞれディープで社会的なテーマが奥に秘められており、作品が発するメッセージに気づいたとき、鑑賞者は本当の作品の面白さに心を震わせる。

本展覧会は、ヤノベケンジのデビュー作から現在までの主要作品を展示し、ヤノベの映画のような作家人生を振り返るという趣向。大型作品の数々を一堂に見ることができる貴重な機会だ。

 

《Sun Child》《Sun Sister》
《Tanking Machine》
《ウルトラ-黒い太陽-》ほか

<写真:表 恒匡>

 

本展覧会の最大の特徴は、会期中の展示会場が実際の映画の撮影現場になるということだ。この映画撮影でメガホンをとるのは映画監督 林海象(東北芸術工科大学 映像学科 教授)。この2年間にすでに撮影した短編映画「GOOD YEAR」と「LIFE」との3部作で、その第一話となる「BOLT」が、ヤノベケンジの展示空間で撮影されるのだ。その主演を務める俳優の永瀬正敏も、写真家としての作品を展示しているところも見どころといえるだろう。

記者会見では、ヤノベ、林、永瀬の3人が壇上にあがった。

ヤノベからは「ヤノベ、林、永瀬の人生フィルムを感じてほしい」「来場者自身のシネマが脳内で醸成させるような展覧会。1回、2回、3回、10回と足を運び、ぜひそれぞれのシネマを楽しんで」とメッセージが語られた。

林は「美術館で本物の映画が撮られる展覧会というところが一番のみどころ。映画は時間を映すものだから、ヤノベさんの過去から現在までの時間の流れとともに、現代の同時性・・・・・・現在起こっていることを『映画を撮る』ということが担う。過去から『今』の時間が見ることができる展覧会」とコメント。

永瀬からは、今回の展覧会が瀬戸内国際芸術祭のタイミングで開催されることとからめて、「瀬戸内の地元の人々が、展示されているアートを大切にし、いきいきと説明してくださるようすをみると、瀬戸内芸術祭が『日本芸術祭』に発展したらいいと思う」と感想を述べた。

<ヤノベケンジ展「CINEMATIZE」>は、7月16日(土)から9月4日(日)まで。映画「BOLT」の撮影は8月後半を予定している。

なお、今回の展覧会には、京都造形芸術大学ウルトラプロジェクトの学生が制作・展示で参加している。また、映画の撮影には、京都造形芸術大学の映画学科の学生および、姉妹校で林海象監督が教授を務める東北芸術工科大学の映像学科の学生が参加する予定だ。

 

<文・動画:瓜生通信編集部>

ヤノベケンジ展「CINEMATIZE」

会 期 7月16日(土)~9月4日(日)
時間 09:30 〜 19:00(月~土 9:30-19:00、日9:30 -17:00 入館は閉館30分前まで)
会 場 高松市美術館(香川県高松市紺屋町10-4)
入場料 一般 1,000円(800円)、大学生500円(400円)、高校生以下無料 ()内は前売、20名以上の団体、瀬戸内国際芸術祭2016会期中パスポート所持者
お問い合わせ 高松市美術館(Tel: 087-823-1711)

http://www.kyoto-art.ac.jp/events/1286

 

  • 横山 優佳Yuka Yokoyama

    1995年京都府生まれ。京都造形芸術大学 文芸表現学科2014年度入学。編集を専攻し、主に取材、ルポルタージュ、雑誌編集などを学ぶ。趣味は日本酒探訪。

  • 瓜生通信編集部URYUTSUSHIN Editorial Team

    京都造形芸術大学 広報誌『瓜生通信』編集部。学生編集部員24名、京都造形芸術大学教職員からなる。

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