REVIEW2021.03.02

「学長特別賞」受賞作品紹介 ― 2020年度 京都芸術大学卒業展・大学院修了展

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  • 京都芸術大学 広報課

大学生活を過ごしたキャンパスそのものを“美術館”と見立て、学部4年間あるいは修士2年間の集大成である卒業制作や研究成果の発表の場「2020年度 卒業展・大学院修了展」。

通学課程において「学長特別賞」が新設され、2件が選ばれましたので、ご紹介いたします。今回の「学長特別賞」は学長が全作品を見た後で自ら選定したもの。「個性に富む表現と長期にわたる地道な努力を高く評価された作品」に与えられます。

 

1つ目は、空間演出デザイン学科 空間デザインコースの溝部千花さん「naptime with mountain」。
見晴らしのよい場所にあるこちらの作品は「山のサウナ」。温度が低めで湿度が高い「蒸気式サウナ」だそう。「山とものづくり」をテーマにした循環型の暮らし提案で、深いリサーチと考察がなされた作品です。

「naptime with mountain」


私たちは有形無形の商品に囲まれて暮らしている。それらの商品は、どこで誰がどのように作ったのかわからないものが大半である。ものの連関が見えないシステムが私たちを幸せにできるはずがない。溝部は、山に入り資源を自然から直接入手し、それらを組み合わせながら様々な人と協働して出会いの空間をつくっている。素晴らしい。溝部のような直接的で小さくてローカルな活動が広がれば私たちの未来はきっと明るい。中山間部と都市部を繋ぐ活動を今後も継続して欲しいと願う。(教授 家成俊勝)

 

 

2つ目は、美術工芸学科 総合造形コースの小西葵さん《ある建物》。
以前ギャルリ・オーブや人間館1階ラウンジで開かれた、展覧会3.0「テレイグジスタンスと窓の外」でも不思議生物の一部になるパフォーマンスをされた小西さん。今回はそれを「建物」で展開することによって、謎めいた世界感が一層深まり、SNS等でも話題になりました。個性に富みつつも、その長期的な研究成果が評価されたのだと思います。

《ある建物》


学内山中の趣のある建物一棟を占拠し大量の彫刻作品を設置。自らも作品を装着しパフォーマンスを行う。もはや鑑賞者は事件に巻き込まれる体験者となる。美術でも演劇でも映画でもない新たな美的表現を模索し続けた小西の集大成の現場がそこにあった。SNSでの発信も表現メディアとして活用し、自らを「不思議生物研究者」と名乗るプロモーション能力には舌を巻く。何より訪れた観客全てを笑顔に変える愛らしい造形の存在が大きかった。(教授 ヤノベケンジ)

2020年度 京都芸術大学 卒業展 / 大学院 修了展

会期 2021年2月6日(土)〜 2月14日(日)
時間 10:00〜18:00
入退場 事前予約制・入場無料
会場 京都芸術大学 瓜生山キャンパス

https://www.kyoto-art.ac.jp/sotsuten2020/

 

  • 京都芸術大学 広報課Office of Public Relations, Kyoto University of the Arts

    所在地: 京都芸術大学 瓜生山キャンパス
    連絡先: 075-791-9112
    E-mail: kouhou@office.kyoto-art.ac.jp

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