REPORT2020.12.02

アート

明るい未来への「星の道しるべ」 ― フコクアトリウム空間プロデュースプロジェクト

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  • 京都芸術大学 広報課

JR大阪駅前にある大阪富国生命ビルの地下2階から地上4階にわたる吹抜けアトリウム空間「フコク生命(いのち)の森」を、アートでプロデュースするこちらのプロジェクトは、「社会実装プロジェクト(PBL型授業)」のひとつ。今年は計26名の学生が参加し、11月28日(土)に一般公開されました。

天空に伸びる「大樹」がモチーフのアトリウム空間は、都会の中にいながら大自然を感じられるさまざまな演出が施されており、一日に約1.7万人が行き交うという人気スポット。


プロジェクトは今回で6年目。毎年夏には「巨大壁画」を、冬には「立体オブジェ」を制作しているのですが、残念ながら夏は中止に。ライブペインティング形式での巨大壁画制作を予定していましたが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、断念せざるをえませんでした。

冬の立体オブジェ制作もスムーズに進んだわけではありません。他のプロジェクト同様、キックオフは今年の5月で、ちょうどその頃は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による自粛期間。前期の授業は自宅からのオンラインとなり、こちらのプロジェクトもすべての活動がオンラインのみになりました。

そして9月になり、ようやく対面での制作が始まりましたが、もちろん注意が必要です。密を避けるため、26名の学生が一気に集うのではなく数名ずつがシフトを組み、入れ替わり制で制作を進めたのだとか。


そしてついに完成した立体オブジェ。今年のコンセプトは「星の道しるべ」です。
一年を通して北の夜空に輝く「こぐま座」をモチーフにした作品で、星座のしっぽの先に位置する北極星が、大きく光り輝きます。この北極星が明るい未来への道しるべとなり「みんなのハートがつながり、未来へと進んでいけるように」との想いが込められています。

今回、学生たちは3つのデザイン提案を企画し、クライアントにプレゼン。うち採用となった企画にブラッシュアップを重ね、制作を進めました。クライアントの意向や設置する場所の環境、材料などの予算、進行管理などを学生主体で進めていかねばなりません。まさに「リアルワークプロジェクト」。実際の「仕事」を通じて、社会に出て行く時に必要となる力「社会人基礎力」を養います。

上から見た様子。こぐま座のしっぽ(一番右)が北極星。


大阪・梅田では、今年から新しい冬のイベント「UMEDA MEETS HEART(梅田ミーツハート)」を開催。期間中は、梅田の街中に様々なイルミネーションやハートの装飾が施されるなど、心暖まるスポットがたくさん登場し、それらをめぐるスタンプラリーなども開催されるのだとか。


そこで、「UMEDA MEETS HEART」のテーマである「ハートをつなぐ。梅田でつながる。」を踏まえ、人々のつながり方を考え直す大きな分岐点に立つ今、「星座と同じように梅田に関わるたくさんの人のハートを繋ぎ合わせたい」と考え、こぐま座に加え、ハートのオブジェも組み合わせた作品に仕上げています。

写真では少しわかりづらいですが、星はシルバーで、ハートはほんのりイエローに着色されています。

星のオブジェは、ケント紙を水性樹脂で固め、ジェッソで地塗し、シルバーホワイトのアクリルガッシュを塗って仕上げたもの。大(300mm)中(200mm)小(100mm)合わせ、なんとその数111個!


一方、樹脂で作られたハートのオブジェは、イエローホワイトのアクリルガッシュを塗っています。


大きな星は、ステンドグラスで作られています。


そしてアトリウム空間への搬入は、アトリウムを訪れる方々に迷惑がかからないよう、朝早くからの作業となりました。あまり長時間にならないよう、手際よく作業を進めていきます。

最後まで細かい調整を行う、学生の皆さん。
教員の指示を待つのではなく、制作を補助するLA(ラーニング・アシスタント)の3名の学生を中心に、有機的に連動しながら作業を進めていたのが印象的です。

地上から夜空にかけてのグラデーションを丁寧に仕上げる学生。中に照明が入っていて、円柱の台座の側面にも星が輝きます。

お昼過ぎには、おおよそ設置を終えることができました。アトリウム空間の照明を調整し、最終仕上げをして、設置作業が完了です。

学生の皆さん、充実感が溢れた表情ですね。


大阪・梅田の街を彩る美しいイルミネーションやオブジェの数々。お近くにお越しの際は、大阪富国生命ビルにもお立ち寄りいただき、芸大生ならではのアイデアや表現力を発揮した作品「星の道しるべ」をぜひご覧ください。

 

京都芸術大学では、富国生命保険相互会社の方々よりご提案いただき、「UMEDA MEETS HEART 2020」へ出展する作品を制作しました。
今年度は、コロナの影響で例年とは違い5月にオンライン上のミーティングからプロジェクトが始まり、9月になってようやく対面での制作を進めることができました。
このプロジェクトには学科学年問わず様々な学生が参加しています。それぞれの特性や学びを生かし、26名の学生が協力して作り上げました。
今回の作品である「星の道しるべ」にはそんなメンバーひとりひとりの想いがつまっています。
ステンドグラスや水性樹脂、側面の塗装まで、作品の細やかな表情にとことんこだわった私たちの集大成を、ぜひご鑑賞ください。
 

制作:京都芸術大学 学生プロジェクトメンバー
大村萌、大谷郁実、李恩映、石濱菜々子、岡本志音、隠岐萌、志方克成、下見茜、杉本奈津、徐有彬、高柳真佑、田口瑞季、中西佑日里、濱野ひかり、原田ひかる、廣瀬千明、松田結衣、村谷あみ、柳果歩、山泉ひとみ、山田ゆり、吉田崇浩、渡邉友希

製作補助:楠本祥子、加藤菜月、上田ちひろ
指導教員:森岡厚次、由井武人
運営協力:京都芸術大学 芸術教養センター

フコクアトリウム空間プロデュース「星の道しるべ」

期間 2020年11月28日(土)~12月26日(土)
場所 大阪富国生命ビル 地下2階 アトリウム空間「フコク生命(いのち)の森」

(集合写真撮影:大河原 光)

  • 京都芸術大学 広報課Office of Public Relations, Kyoto University of the Arts

    所在地: 京都芸術大学 瓜生山キャンパス
    連絡先: 075-791-9112
    E-mail: kouhou@office.kyoto-art.ac.jp

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