NEWS2019.12.17

教育

パンダ銭湯、しろくまのパンツが目の前に - tupera tupera ×こども芸術学科「クリスマスえほんライブ」

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  • 京都芸術大学 広報課

京都造形芸術大学こども芸術学科客員教授の「tupera tupera」の2人が、こども芸術学科の学生7人とタッグを組んだ絵本の読み聞かせイベント「クリスマスえほんライブ」が12月15日、京都造形芸術大学で開催されました。数々のヒット作で知られる絵本の世界を存分に楽しんでもらえるよう、会場の装飾を学生たちが担当。工夫を凝らした演出に子どもたちは魅了され、会場に歓声が響きわたりました。

「tupera tupera」は亀山達矢先生と中川敦子先生による2人組ユニット。「しろくまのパンツ」「パンダ銭湯」をはじめ、子どもから大人まで楽しめるユーモア満載の絵本が人気を集めています。現在、大規模な回顧展「ぼくと わたしと みんなの tupera tupera 絵本の世界展」がJR京都駅そばの美術館「えき」KYOTOで開催されており、その関連イベントとして「クリスマスえほんライブ」が計画されました。

ぼくと わたしと みんなの tupera tupera 絵本の世界展

亀山達矢と中川敦子による2人組ユニット「tupera tupera」の軌跡をたどる大規模な展覧会。「うんこしりとり」「しろくまのパンツ」「パンダ銭湯」…。大人気絵本の裏側をのぞいてみませんか。

会期 11月23日(土・祝)~12月25日(水)
会場 美術館「えき」KYOTO(JR京都駅下車すぐ、ジェイアール京都伊勢丹7階隣接)
開館時間 午前10時〜午後8時(入館は午後7時半まで)
入館料 一般900円(700円)高・大学生700円(500円)小・中学生500円(300円) ※()内は前売り

http://kyoto.wjr-isetan.co.jp/museum/exhibition_1913.html

このえほんライブのプロジェクトに参加したのは、3年生の芦葉琴音さん、曽田みなみさん、寺岡奈名子さん、2年生の居村奈々央さん、小濱いづみさん、小竹日葉里さん、二井香帆さんの7人。同様のイベントの運営は初めてというメンバーは、亀山先生からアドバイスや要望をいただきながら構想を膨らませ、子どもたちが絵本の世界に浸れるような空間を作り上げていきました。会場の装飾物や案内表示には段ボールや色画用紙を使い、子どもたちの注目を集められるように、絵本に登場する大きなしろくまやおばけなどを手作りしていきました。

どのような会場に仕立てるのかを指導教員の近江綾乃・こども芸術学科学科長とともに話し合う学生たち
10月下旬にはイベント会場で亀山先生を交えて構想を練った
子どもたちに絵本の世界に浸ってもらえるよう、会場や一帯を彩るキャラクターを制作する学生たち
装飾は全て手作業で作り上げていく

会場の望天館4階は徐々に「tupera tupera」の世界へと変貌していき、会場の外でも絵本のキャラクターに出会える看板を設置していきました。

会場入り口で来場者を出迎えた装飾
至る所で絵本のキャラクターが出迎えた
絵本のキャラクターは格好の写真スポットとなった
細部にまで学生のこだわりを詰め込んだ

そして迎えた当日。「tupera tupera」のTシャツを着た入場者も見られました。まずは土の中に埋まった野菜などを次々と引き抜く「やさいさん」です。亀山先生の掛け声に合わせて、引き抜く動作をするたびに全員で「すっぽーん」と叫び、元気いっぱいの声を響きました。会場には早くも一体感が生まれ、「tupera tupera」の世界感が出来上がりました。

「すっぽーん」。会場からあふれんばかりの掛け声が響いた

「おばけだじょ」での迫力たっぷりの口調に思わず泣き出してしまう子も。「いろいろバス」ではさまざまな動物がバスから降りるたびに、ラッパや木管楽器などによる音の捻出で絵本の世界へと引き込みました。

迫力たっぷりの亀山先生の熱演ぶりに、思わず泣き出してしまう子どもも
さまざまな楽器で物語に彩りを加えた

「しましまじま」は居村さんと小濱さんが読み聞かせを担当。「タコさんトコトコどこいくの?」になると、タコのお面をかぶった芦葉さんと寺岡さんが、いろいろな乗り物で旅をするタコさんを演じました。亀山先生が独特の世界観をつくりだしたのは「あかちゃん」と「わくせいキャベジ」。「しろくまのパンツ」の最後には絵本に出てくる歌をみんなで合唱しました。

「しましまじま」で起きる人間模様を表現した居村さんと小濱さん
中川先生の朗読に合わせてタコさんを演じる芦葉さんと寺岡さん
「お母さん以外のすべての人に授乳を経験してほしい」との思いも込められた丸形絵本「あかちゃん」
独特の世界観で見る人を虜にした「わくせいキャベジ」
「しろくまのパンツ」の歌を合唱し、会場の一体感が増した

学生全員で担当したのは、クリスマスの時期にぴったりの「さんかくサンタ」です。学生たちは身ぶり手ぶりを交えてサンタさんからのプレゼントを紹介していきました。「こわめっこしましょ」ではみんなで“怖い”変顔に挑戦。「うんこしりとり」のリズミカルな調子で、和やかな雰囲気が広がりました。

学生全員で盛り上げた「さんかくサンタ」
それぞれが恐い顔で挑戦した「こわめっこしましょ」
多彩なうんこで盛り上がった「うんこしりとり」

締めくくりは「パンダ銭湯」です。亀山先生と小竹さんがタッグを組んでパンダの親子を熱演。目や耳をサングラスやカチューシャで“パンダ風”にして、絵本のキャラクターになりきりました。最後に全員で「パンダ銭湯のうた」を歌い上げるとボルテージは最高潮に達し、笑いあり涙ありの公演は幕を閉じました。

パンダの親子に様変わりした亀山先生と小竹さん。独特の掛け合いで笑いを誘った
「パパンが パン パンダ~」。イベントの締めくくりは「パンダ銭湯のうた」の大合唱
最後に紙吹雪が舞い、イベントの終了を惜しんだ

計12冊の人気絵本が続々と読み上げられ、午前と午後の2回公演で計約400人が楽しんだ「クリスマスえほんライブ」。「tupera tupera」の2人と学生、入場者が一体となり、絵本の世界にどっぷりと浸れる一日となりました。

学生にとっても、第一線で活躍されるクリエーターと一緒にイベントを企画・運営するというまたとない機会を体感でき、とても貴重な経験となりました。

7人の学生だけでなく、当日の誘導などで多くの学生がイベントの運営に携わった

 

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