米国・ニューヨークを中心とした金融業界の第一線で長年ご活躍されてきた山本誠一郎氏が設立した創作活動のための研究所「Y-Labs(ワイラボ)」。そのロゴマークのデザインを募る学内コンペティション(ブルーオーシャンコンペティション)で、京都造形芸術大学大学院修士課程2014年度修了の竹内敦子さんの作品が最優秀賞に選ばれました。「大和魂」「スタートアップ支援」といった研究所のコンセプトに合ったデザインです。
Y-Labsは、業界に関係なくたくさんの人々を巻き込んでアートに関するプロジェクトを進めるため、若手クリエーターのイノベーション創出のプラットフォームとして設立されました。京都造形芸術大学美術工芸学科の椿昇教授がプログラムコーディネーターとなり、京都造形芸術大学とさまざまなプロジェクトを進めています。ロゴマークのデザインを京都造形芸術大学に依頼され、2月にコンペティションが行われました。
設立に至った山本さんの思いや今後の展望はこちらの記事(https://uryu-tsushin.kyoto-art.ac.jp/detail/479)をご覧ください。
竹内さんが制作したロゴは、「Y」を平仮名の「や」にみたて、会社の成長を表現しようと書き出しを右肩上がりにして「∞(無限大)」マークも組み込みました。25作品の中でも「デザイン性、ストーリー性で引き付けるものがあった」と多くの審査員が高く評価し、細かい修正を経て名刺や封筒などに使われることが決まりました。
4月24日の表彰式に合わせて来学した山本さんは「『Y』に『や』をかける発想は思ってもいなかった。インフィニティーは会社の象徴。シンプルなのにストーリー性、デザイン性、国際性にあふれる良い作品でした」とたたえました。竹内さんは細部にまで施されたこだわりを説明し「右肩上がりは絶対に譲れないポイントだった。『Y』に見せるために試行錯誤しました」と明かしました。
表彰式には優秀賞に選ばれた情報デザイン学科2年堀内僚さん、情報デザイン学科3年隈井美歩さん、美術工芸学科4年近藤ほの花さんも出席。椿昇教授は「このロゴを見れば『日本から来た会社』『大和魂』と感じることができる。デザインで大事なことは、山本さんのキャリアやビジョンなどを理解しようとした姿勢に加え、背骨となる思想性や一貫した意思。これからもどんどん挑戦してほしい」と呼び掛けました。
山本さんは既にロゴ入りの名刺を使用しているといい、「このキャンパスから生まれたロゴで、若い人たちのアートを京都、日本、世界に売り込んでいく。私は黒子に徹するので、皆さんでY-Labsを育て上げてほしい」と話しました。
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