2026年6月10日(水)から6月14日(日)の4日間、京都芸術大学人間館1階ギャルリ・オーブにて、学生会が主体となり企画・運営する展覧会『遭遇展 so good vol.7』が開催されています。


今回で7回目を迎える遭遇展では、学科、コース、学年の垣根を超え、本学に学ぶ学生の自由な発想の作品が展示されます。普段の専門領域にとらわれない、さまざまな創作へのアプローチが見られ、学生たちにとっても刺激的な展覧会です。
初日となる6月10日の来場者は142人。本学学生はもちろん、教職員や学外からも来場者があり、幅広い年代の観客が出展された38組の学生の芸術作品をじっくりと鑑賞していました。
今回は、遭遇展の開催までの道のり、主体となった学生会の活動、そして、出展した学生の想いをレポートします。
今回、お話しを伺ったのは、学生会に所属する、丸山和夏さん(クロステックデザインコース|3年生)、藤本朋花さん(舞台デザインコース|2年生)です。
『遭遇展』とは?
『遭遇展』とは、その名の通り、異なる専門領域で学ぶ学生たちが、制作した作品や過去に制作した作品を出展し、学内に散らばる多様な表現が集い、結び付くためのプラットフォームです。

丸山さん「『遭遇展』は、学生一人ひとりがアートやデザインに向き合う姿勢や、そこから生まれる作品を通して、多様な価値観、生き方、制作プロセス、そして、作品そのものに『遭遇してほしい』という願いが込められています」

専門的なカリキュラムでの学びや普段の学生生活だけではなかなか交わることのない、他学科の学生との交流が生まれる貴重な場となる『遭遇展』。
今年度は、丸山さん、藤本さんを含む、学生会の役員の学生6人が主体となり4月から活動を開始。出展作品の募集から、学生会の『遭遇展』に向けた活動がスタートしました。
それぞれに役割分担をし、企画を押し進めるなかで、「展覧会とは?」という問いに立ち返り、毎年恒例となっている『遭遇展』のブラッシュアップを試みたのだそうです。
藤本さん「展覧会とは何を目的にしているのか、今までの『遭遇展』から引き継がれるコンセプトは大切にしながらも、新たな展覧会を組み立てられないか、今までの学生会での活動や経験を活かしながら話し合いを重ねました」

企画を形にしていくなかで、それぞれの得意分野を生かし、互いに学びあう学生会のメンバーにとっても貴重な経験になったそうです。
ひとつひとつの作品を丁寧に味わう
今年は昨年度よりも出展者数を約40人に絞ることで、来場者がひとつの作品と向き合う時間をより充実させる工夫を施したといいます。
丸山さん「前回の開放的な空間を踏襲しつつ、いかにひとつひとつの作品と丁寧に遭遇できるのかというところを意識した空間設計にしました。来場してくださる方が、一方通行で進行し作品に触れるというよりは、それぞれの作品を何回も鑑賞でき、じっくりとその作品を楽しめるような、自由な空間になっていると思います」

油画、日本画、立体、イラストなど、多種多様なジャンルの作品。異なる形態の作品の展示でありながらも、一体感をもった展示会場となっています。




今回の『遭遇展』の監督を務めた藤本さんは、開催初日を迎えた率直な心境をこう語りました。
藤本さん「何度も話し合い作り上げた空間に、40点を超える作品が並んだ光景を見て、私自身も普段の学科では学び得ることができない機会をもらい、新たな遭遇をしていることを実感しました。来場してくださる方にも同じような感覚を味わってもらえたらいいなと思います」
出典作品紹介|専門領域を超えて広がる表現
様々な学科の学生が出展した作品の一部を紹介します。





こちらは、阪口友理葉さん(文芸表現学科クリエイティブライティングコース|1年生)の作品です。
言葉を専門的に学ぶ文芸表現学科での学習と同時に、今回は「イラストレーション」という別の切り口で、『遭遇展』に挑戦しました。
阪口さん「短歌を学ぶために文芸表現学科への入学を決心しましたが、元々絵を描くこと、そして美術が好きで、こうした発表の場があるのがとてもありがたいです。1年生なので、学生会の方とのコミュニケーションも、学生生活のなかで心強いつながりができたと思っています」
2週間ほどかけて制作したイラスト2点。細かく書き込まれた模様と、ほんわかとしたキャラクターのバランスが印象的です。

阪口さん「描き込みが細かければ細かいほど目を引くと思っているので、この模様はこだわって描きました。モチーフのあるイラストの部分の何倍も時間をかけて、少しずつ描き進めていきました」


こだわりぬかれた綿密な模様を、ぜひ間近で楽しんでみてください!

こちらは、丸山さんの作品。学生会の役員として運営を担う一方で、自らも出展者として参加しています。モチーフである龍を丁寧に描く、繊細な表現が特徴です。
丸山さん「色鉛筆、ボールペンを使って、鱗一つひとつ、手描きで丁寧に書きました。中学生、高校生の頃、気分が落ち込んだ時期があったんですが、その度に龍を描いて乗り越えた思い出があります」


中には1か月ほどじっくりと時間をかけて描いた作品も。
普段の学科での学びとはまた異なる、丸山さんがこれまで積み重ねてきた創作活動の軌跡を感じることができる作品となっています。
学生会の活動|テーマは『あら、いい!学生会』
学生会は、本学通学部の全学生による自治組織です。『遭遇展』をはじめとして、よりよい学生生活をつくるため学生たちが自分たちで企画、運営を行っています。
今年のテーマは『あら、いい!学生会』。

英語の「ALLY(アライ)」(味方)という単語を掛け合わせ、本学の学生にとって、親しみやすい存在となることを目標としています。




丸山さん「私たち学生会は、国籍や所属、あらゆる属性の垣根を越えて、学生全体の『挑戦したい』を応援し、共に歩む味方でありたいという思いで活動しています」
役員の6人、その他運営メンバーが学園祭やイベントの企画立案からその実行までを熱意をもって取り組み、より多くの学生が充実した学生生活を送れるよう、日々、熱意をもって活動しているそうです。
定期的に行われるイベントの情報や、活動の様子はこちらのSNSからチェックできます!
【学生会公式SNS】
京都芸術大学 学生会X
京都芸術大学 学生会Instagram
まだ見ぬ気づきと視点に出会う場所
最後に、遭遇展への来場を考えている方へ、丸山さんと藤本さんからメッセージをいただきました。
丸山さん「生き物の新陳代謝と同じように、創作活動でもインプット、アウトプットというのは重要だと思います。『遭遇展』を通して、作品という誰かのアウトプットに触れ、それを鑑賞者のなかにインプットしてもらうことで、制作プロセスの一環になればと思います」


藤本さん「『遭遇展』では、出展者の方々が、様々な価値観を持って、多様な形態で表現した作品が展示されています。この展覧会を訪れる学生も、それぞれ異なる学科やコースで学ばれているでしょうし、一般の方も来場されると思います。普段自分が感じないことや、まだ見ぬ表現の方法を互いに感じとり、新たな発見や面白さを持ち帰ってもらえたらいいなと思っています」


『遭遇展 so good vol.7』は、6月14日(日)まで本学ギャルリ・オーブで開催中です。
学生たちの日々の学び、努力の成果が発揮される場となる『遭遇展』で、未来の創作活動や、表現に繋がる芸術作品との「遭遇」を探してみてはいかかでしょうか?
(文:愛知はな、撮影:Oto Hanada、※印撮影:広報課)
【展覧会概要】
『遭遇展 Vol.7』

会期:2026年6月10日~6月14日
開催時間:10:00~20:00
(最終受付 19:30/最終日のみ 14:00閉場、最終受付13:30)
開催場所:京都芸術大学 人間館1階 ギャルリ・オーブ
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愛知 はなAichi Hana
2000年岐阜県生まれ。2025年度、京都芸術大学文芸表現学科卒業。
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花田 響Hanada Oto
2005年 京都府生まれ。 2024年 京都芸術大学 美術工芸学科 写真・映像コース 入学。