京都芸術大学学生食堂のリニューアルオープンに合わせ、大学構内のいろいろな場所に店長のこだわりを楽しく伝える愉快なポスターが貼られていたのにお気づきですか? またリニューアル当初に学食へ行った皆さんはメニューの魅力が楽しく伝わるトレイマットもご覧になったかもしれませんね。写真とメッセージを発信するこのポスター、実は京都芸術大学の学生さんが作成したものなんです。
この記事では学食リニューアルを盛り上げてくれた「情デ(情報デザイン学科)ガールズ」にインタビューしちゃいます!(聞き手:京都芸術大学広報課)
お話を伺ったみなさん
●情デガールズ (コース/出身/学食の好きなメニュー)
・ 森 遥香(写真中央/ビジュアルコミュニケーションデザインコース・2年/愛媛/からマヨ丼)
・ 森山春花(写真右/イラストレーションコース・3年/大阪/大学芋)
・ 遠藤史都(写真左/イラストレーションコース・3年/島根/大学芋)
● 井本菜月(職員/アドミッション・オフィス)
――いよいよ今日(2023年9月20日(水))がリニューアルオープンですね。みなさん何を食べましたか?
遠藤:みんなチキン南蛮を頼みました。
――あんなにたくさんメニューがあるのに、同じなんですね(笑)。でも確かにチキン南蛮、タルタルソースに刻んだらっきょう漬けを混ぜる「こだわり」がトレイマットに書いてあって、おいしそうでした。
森:リニューアルしてから、おいしいものがありすぎて迷いますよね。
――学食リニューアルに際し、こんな大々的なプロモーションを学生主体でやっているなんて知らなくて、びっくりしていました。
井本:秘密にしてたんです(笑)。理事長の密命を受けて発足したグループで、普段の授業でもこういった広報企画をやっている情報デザイン学科の学生さん三名にご協力いただきました。こっそりと。
――『チャーリーズ・エンジェル』みたいでいいですね。ユニット名は何かあるんですか。
遠藤:情報デザイン学科ってことしか共通点がないから……
森:「情デガールズ」。
森山:「情デガールズ」で(笑)。
「こだわり」を伝えるための広報プロジェクト
――連絡をもらった時、どう思いましたか?
遠藤:私でいいのかな? って思いました。
森山:私はすぐに「いいですよ~」って答えました。
井本:みんな、連絡したらすぐ快諾してくれたんですよ。
――連絡をもらってからはどんな感じでしたか?
森:理事長とキックオフミーティングをしたあと学食のリニューアルの情報をいただき、店長とプロジェクトでミーティングを重ね、実際の作業はアドミッション・オフィスの皆さんと情デガールズで進めました。
――ポスターとトレイマット、どちらもおもしろくて素晴らしいと思います。何を意識して作りましたか?
遠藤:最初にみんなで確認しあったのは、「集客が目的じゃないよね」ということでした。だって、学食ってみんな来るし、と思って。そこから、元からのお客さんたちが「このメニューがあるから」というポジティブな理由を持って学食に行けるような発信をしようと決めました。店長のこだわりがすごかったので、それを全面に押し出していこうと思って選ばれたのが、ポスターとトレイマットだったんです。
――トレイマット、情報が多くていいですね。
森山:店長にインタビューをさせてもらった成果ですね。
井本:メニュー紹介文もすごいと思いませんか?
遠藤:テンション高めですよね(笑) 森山さんが関西のテンションに直してくれたから。
――マットにした理由は?
井本:これ、森さんのアイディアなんですよ。
森:店長さんとのお話を重ねる中で、リニューアル後のメニューにたくさんの「こだわり」があることが見えてきて。それを伝えるには、たくさんの文字を使った「記事」にするのが一番いいかなと思ったんです。それで、トレイマットを思いついたんです。食べながら読んでもらえるし、「こだわり」を書いた文章をまさにそのメニューを食べているときに見てもらえたら、情報が「体感」として伝わると思いました。
――素晴らしいですね。ポスターの写真も、メッセージがとても伝わってきてよかったです。店長が柱から学生さんたちを見てる、というポスターも、とてもユニークで好きです(笑)。
井本:写真・映像コースの卒業生でいまは非常勤講師として教鞭を取られている片山達貴さんにご協力いただいたり、アドミッション・オフィスが持つ広報のノウハウをお伝えしたりしつつ、「情デガールズ」たちががんばって制作してくれたものです。
――大変だったことはありますか?
井本:理事長からの依頼は「リニューアルを広報してほしい」「学食の皆さんの頑張りを伝えてほしい」という二点で、そこから「情デガールズ」のみんなが、広報を発信したいターゲットや目的を具体的にしてくれました。『「こだわり」の発信』という大きな目標にたどりつくまでには時間が掛かったのですが、そこからの三人の頑張りはしっかりこの成果に表れていると思います。
森山:理事長に、スライドで中間報告をしたんですよ。
――社会実装プログラムみたいですね! どうでしたか?
井本:私も立ち会ったんですけど、「いいね~!」って感じでした。
森山:もっとビシバシ言われるかと思ったんですけど、全然そんなことなかったです。
――しっかり準備をしたおかげですね。
実際に学食に行ってみて
――今日、実際に学食に行ってみてどうでしたか? 「こだわり」ポイントはきちんと伝わっていたでしょうか。
遠藤:皆さんがトレイマットを読んでくれているのが見えてうれしかったです。わざわざトレイから取り出して、手に持って熟読してくれている方や、持って帰ってくれた方もいて。あと、高校生の利用者さんが、めっちゃうどんの出汁を飲んでたのがよかったです。
――あの、3種のかつお出汁を混ぜたという。ポスターにもなっていましたね。
森山:そうです。3種のかつおだし(そうだ、うるめ、混合削り節)と昆布だし。
――お友達からの反響はありましたか?
遠藤:もともとあんまり友達に言ってなかったんです。本当に『チャーリーズエンジェル』みたいですよね。
井本:効果的な広報のために情報を統制しましょうという理事長のご意思もあって……
森山:でも、ポスターを掲示しはじめたあたりで、友人同士の会話の話題にものぼるようになってきて。みんなウキウキしてる感じがしてよかったです。
――今日インタビューしたみなさん、「学食おいしくなった」って言ってましたよ。明日も行きますか?
森:行きたいんですけど、授業があって……。情報デザイン学科ってずっと智勇館にいるので、授業が埋まってると学食のある人間館まで足を運びにくいんですよね。でも、私たちみたいに、ちょっと離れた校舎にいるみんなにも来てほしい。こんなに「こだわり」の詰まった学食があることを知ってほしいし、食べてみてほしいですね。
――「情デガールズ」の広報活動はまだまだ続きますか?
井本:継続します! 詳細が決まってくるのははまだまだこれからですが、「情デガールズ」は本当に仲良しだし、引き続き学食リニューアルを盛り上げていってもらえたらと思っています。
遠藤:この3人だったらやりたいですね。これからも新メニューが出るんですよね。
井本:店長はそう言ってますよね、いつになるかは聞いてないけど。
森山:実はアイディアだけは店長からお聞きしてます。楽しみですね。
森:あ! もうSNSに反響ある!
森山・遠藤・井本:やった~!
(文=天谷 航)
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