REPORT2022.12.17

瓜生山学園の在学生や卒業生が支え、演じる舞台。― 第8回 瓜生山芸能祭

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  • 京都芸術大学 広報課

在学生や卒業生が取り組む芸能を春秋座という舞台で披露する「瓜生山芸能祭」。
多くの学生が日頃からさまざまな芸能に挑戦する中、一同に発表する機会が少ない現状を踏まえ、和太鼓教育センターの髙木克美 教授が発表の機会を創出するために企画しました。そんな「瓜生山芸能祭」は今年で8年目を迎えます。
本芸能祭の大きな特徴の一つは、そのすべてに瓜生山学園の在学生や卒業生が関わっていること。出演者だけではなく、司会やビジュアル制作、写真撮影、動画撮影など、芸能祭すべての運営を瓜生山学園の仲間が支えてくれています。

フライヤーデザイン:京都芸術デザイン専門学校1年生LO SYUANさん

第8回 瓜生山芸能祭

多くの学生が芸能に関する活動を行っておりますが、一同に発表する場、広める場がないことから、この芸能祭を企画いたしました。
日々の努力が単に自己満足に終わるのではなく、多くの方々に観てもらう場を持つことによって、自己表現力、コミュニケーション能力の向上、また自己主張だけに留まらない協調性の習得など、現代の若者にあと一歩自己への挑戦に踏み出す勇気や熱意を感じてもらえる場となることを願っています。
京都芸術大学 教授/和太鼓教育センター 所長 髙木克美

今年度の司会を務めたのは、舞台芸術学科1年生の高橋夏那さんと通信教育部 写真コース3年生の山口仁平さん。通学部と通信教育部の在学生による本学ならではのコラボです。お二人とも単なる演者紹介に留まらず、ご自身の経験や考えを添えたりと芸能祭への想いが伝わる司会進行をされていました。

左から舞台芸術学科の高橋夏那さんと通信教育部 写真コースの山口仁平さん。


本学の芸能の顔ともいうべき和太鼓のほか、日本舞踊やジャグリング、ダンス、演劇などバラエティに富んだ公演となった今年度。全11組をご紹介いたします。
 

レキサウンズ・ウインド・アンサンブル


トップバッターを飾ったのは今回の芸能祭に合わせて結成された、歴史遺産学科の学生によるアンサンブルグループ「レキサウンズ・ウインド・アンサンブル」。演奏曲「ストンピング・グラウンド」は“たまり場”という意味で、力強い旋律と踏み鳴らすリズムが印象的な楽曲。音のバランスをまとめることに苦労したということでしたが、調和のとれたメロディを届けてくれました。
 

ジャグリングサークル Relish


5年目を迎えたジャグリングサークル Relish は今年16人の新入部員を迎え、総勢29名の活気のある団体になりました。今回の演目は大瓜生山祭 2022でも披露したSEKAI NO OWARIの『RPG』。パフォーマーが全力で楽しむ姿が印象的で、かっこいいパフォーマンスと笑顔によって、観客のみなさんも自然とリズムに乗って楽しんでいる様子が伺えました。
 

桃色女剣劇団


京都芸術大学で最も歴史のあるサークルと言われている桃色女剣劇団は、大衆演劇に取り組むサークルです。今回は舞踊の中でも、複数人が踊る群舞に挑戦しました。演目は『キラリ☆夢音頭』。観客がいる中で初めて躍るメンバーもいたそうですが、それを感じさせない息の合った舞踊を届けてくれました。部員募集の呼びかけもありましたので、興味のある学生はぜひ連絡してみてくださいね。
 

KING-BATIHOLI


京都芸術大学附属高等学校3年生のNAOHIDEさんと13歳のYUKIさんによる和太鼓DUO「KING-BATIHOLI」は『Enjoy Popping』『IZA!』に二曲を披露しました。本芸能祭では最年少のお二人は、「和太鼓で世界の人を笑顔に」と言う夢に向かって、学外でも数多くのイベントに出演しています。NAOHIDEさんは8才の時から、YUKIさんは保育園の時から和太鼓を叩き始めたとか。幼い頃から和太鼓に触れているからか、身体から自然にリズムが湧き出ているような演奏でした。
 

SuperD


京都を拠点に活動するダンスカンパニー「SuperD」は舞台芸術学科の卒業生で構成されています。演目『静かの海』は、静かな海のダンスと演劇を取り入れたパフォーマンス。現代アートの要素も取り入れられており、春秋座が別空間のように感じる壮大なパフォーマンスでした。
 

尺八学習会


通学部の環境デザイン学科4年生の柏木真琴さんと通信教育課程 和の伝統文化コースの中川廣山さんが所属する「尺八学習会」は、初代中尾都山が作曲した「都山流本曲 紅葉」をお届けしました。紅葉の名所である洛西の高雄、錦織りに彩られた山々の景色を周遊して作曲した曲で尺八二部編成の合奏曲です。それぞれに独奏部あり、カノン形式あり、5/8拍子ありと変化に富んだ曲で、聞き入ってしまう一曲でした。
 

船本 和花子


こども芸術学科2年生の船本和花子さんは日本舞踊を披露。演目「汐汲」は、秋の月が美しい夜に、伝説上の海女である松風がかつて恋をした在原行平との思い出を偲んで舞を舞うという物語。小道具の桶を巧みに使い、一つひとつのしなやかな動きに目が離せないステージでした。
 

瓜生山吹奏楽会


京都芸術大学で初と言われている吹奏楽サークル、「瓜生山吹奏楽会」は3曲もの楽曲を演奏ました。まずは金管によるアンサンブルで『宇宙戦艦ヤマト』、次に木管によるアンサンブルで『人生のメリーゴーランド』を、そして全体合奏として『銀河鉄道999』で締めくくりました。楽器経験がなくても、楽器を持っていなくても大歓迎のサークルです。
 

ペルシャンダンス


アラビアンダンスの一つであるペルシャンダンス。日本画コースの卒業生 Ayako Dateさんと社会人の Mehoush Salehiさんは、日頃から大阪を中心にペルシャンダンスを広める活動を行っています。舞台で使用した小さなシンバルはペルシャンダンスやベリーダンスで使われるもの。優雅で気品のあるダンスの世界に引き込まれました。
 

和太鼓 彩悳


京都文化日本語学校の学生と教員で構成されている和太鼓サークル「彩悳」は伝統曲『三宅』を上演。日本語学校は2年課程であり、年に2回(4月と10月)新入生が入学する特性から、部員の入れ替わりが激しいながらも、台湾やイギリス、アメリカなど様々な国の学生17名が練習に励んでいます。言葉の壁を越えた音楽のつながりを感じさせるステージとなりました。
 

和太鼓 悳


トリを飾ったのは和太鼓サークル「悳」。通学課程のみならず、通信教育課程や京都芸術デザイン専門学校の学生も所属している大きなサークルで「心・技・体」をテーマに日々活動しています。一曲目は熱量・気迫を感じさせる『屋台囃子』、二曲目は軌跡を残していく様を表現した『弾』を演奏。一打一打に想いが込められ、身体の芯まで響く音を届けてくれました。
 


瓜生山芸能祭の総合プロデュースを務める髙木克美先生は、「観客の皆さまには、さまざまなジャンルの芸能をお楽しみいただき、それぞれが志す芸能への想い、自己への挑戦を感じてもらいたい。また、出演者のみなさんには、それぞれの芸能に対する志や姿勢を披露し合い交流を深め、更なる研鑽へつなげてもらえれば」と語ります。

瓜生山芸能祭は、瓜生山学園に関係のある人が一人でもいれば出演が可能。京都芸術大学のみならず、近年は通信教育課程や京都芸術大学附属高等学校などその輪を広げています。
来年の挑戦を考えている方は、ぜひお気軽に和太鼓教育センターまでお問い合わせくださいね。

【お問い合わせ】
京都芸術大学 和太鼓教育センター
Tel/Fax: 075-791-9145
E-mail:wadaiko@kua.kyoto-art.ac.jp
HP:https://wadaiko-shien.com

(撮影:藤岡 優介[ヤサシイシャシン株式会社] 美術工芸学科 卒業生)

第8回 瓜生山芸能祭

日時 2022年11月27日(日)15時開演
場所 京都芸術劇場 春秋座
主催 京都芸術大学 和太鼓教育センター

 

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