REPORT2022.07.21

おいしい京やさい、亀岡生まれ。― 亀岡市役所「開かれたアトリエ」でイベント「KIRIVEGE」を開催!

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  • 京都芸術大学 広報課

空間演出デザイン学科の3年生19名が、亀岡市役所の地下1階にある「開かれたアトリエ」で、7月16日(土)から21日(木)まで京野菜の魅力や秘密を知ってもらうイベント「KIRIVEGE(きりべじ)」を開催しました。

亀岡市はSDGs未来都市として、さらに「かめおか霧の芸術祭」を中心とした取り組みが内閣府選定「自治体SDGsモデル事業」に選定され、持続可能なまちづくりに積極的に取り組んでいます。
本学と亀岡市は2020年に協定を締結し、同事業を共同で推進。その一つの形として市民を交えたワークショップやコワーキング、作品展示、亀岡の農産物の販売、各種イベントなどにも使えるスペースとして「開かれたアトリエ」をオープンしました。

亀岡市役所地下1階「開かれたアトリエ」

「開かれたアトリエ」は、カフェやレストランのほか、市民を交えたワークショップや作品展示、各種イベントなどにも使えるスペースとして2020年4月にオープンしました。多様な使われ方をする中で、多くの人々が出会い、イノベーションを創出することが狙いです。

※(参考)遊び、食べ、学び、仕事もできる市役所カフェ。― 亀岡市役所「開かれたアトリエ」空間プロデュース
https://uryu-tsushin.kyoto-art.ac.jp/detail/827

今回は空間演出デザイン学科の3年生の選択ゼミである「亀岡ゼミ」が「開かれたアトリエ」でイベントを企画しました。
「亀岡ゼミ」では、亀岡市でのフィールドワーク、インタビューなどのリサーチをもとに、亀岡市内の公共の場でイベント企画・開催し、アートやデザインの視点から暮らしを見つめ直し、生き方のヒントとなる知恵や物語をみつける試みを行っています。

KIRIVEGE(きりべじ)

おいしい京やさい、亀岡生まれ___。
亀岡市は「京の台所」と呼ばれているほど京野菜の産地として有名です。そこで亀岡のおいしい京野菜の魅力や秘密を知ってもらうプロジェクトとして「KIRIVEGE(きりべじ)」は誕生しました。

今回のイベントでは「開かれたアトリエ」を野菜モチーフの空間に演出。おしゃれであたたかい野菜の空間に仕上がっています。

足元に散りばめられた野菜のステッカー。
100円で野菜が取り放題?!
天井から吊り下げられた大きなニンジン。


実は会場内の装飾物には「みずのき美術館」からご提供いただいた捨てられる予定だった資材を使用しています。一画には野菜の顔はめパネルもあり、子どもたちから大人気!写真撮影する親子の姿も見受けられました。

はい、チーズ!


また、7/17(日)には、京野菜を使った市民参加型のワークショップを開催しました。
亀岡市のことをリサーチしていく中で、亀岡市の京野菜の魅力を知っていった学生たち。しかし同時に、おいしい京野菜が捨てられてしまっている現状を知り、その事実を芸術やアートを通して社会に伝えたいと考えるようになりました。

そこで、亀岡市の地元の農家さんである「白石ファーム」にご協力いただき、廃棄予定の野菜を使ったワークショップを企画しました。その内容は、なんと野菜で作る石鹸!実際に京野菜に触れ、手を動かすことで、食品ロスの現状を肌で感じてもらうことが目的です。


ワークショップは事前予約制となっていましたが、なんと満員御礼の大盛況!イベントの広報担当の学生は「参加者が集まるか不安でしたが、結果的にたくさんの方々にお越しいただけました。家族と家族のグループで来てくださったり、親戚の方を誘い合わせて遊びに来てくださったりと、ワークショップが賑わって本当にうれしい」と笑顔で話します。

たくさんの子どもたちが遊びに来てくれました。


石鹸の作り方はとてもシンプル。せっけんのもとを鍋で溶かし、刻んだ野菜の汁を絞ってせっけんの型に入れ、冷やして完成です。せっけんの型は、トウモロコシやゴーヤ、オクラ、レンコンなど様々な種類の野菜です。はじめての石鹸作りに子どもたちも夢中の様子。

ベースとなる京野菜を選びます。
力を合わせて野菜を削ります。
せっけんのもとと野菜の搾りかすを湯煎!
慎重に型に流し込みます。
冷蔵庫でしばらく冷やします。


出来上がった石鹸はこちら!学生の親身なサポートのおかげで無事完成しました。ワークショップ後には石鹸の作り方をまとめたミニカードを配付。今日学んだことを家に帰ってからもチャレンジできる素敵な気遣いです。

じゃーん!エリンギの石鹸が出来上がったよ。
石鹸の作り方をまとめたミニカード。


持ち帰り用の巾着袋もプレゼント!学生が心を込めてつくりました。巾着袋にはかわいらしい野菜チップのようなタグがついており、これらはせっけん作りの過程で発生した野菜の残りかすを再利用したものです。実はタグには種類があり、子どもたちが選んだ野菜をもとに作っています。


ワークショップを企画した学生は、この体験が環境問題について考えてもらえるきっかけになればと話します。
「冷蔵庫に眠っている野菜や着なくなってしまった服などを捨てる前に、他のことに使えないかどうか今一度立ち止まって考えてみる。そんな小さな行動が地球にやさしいサイクルを生み出すと思います。そうしたサイクルを亀岡市から発信できればうれしいです」。

ワークショップは1日限定でしたが、空間展示は7月21日(木)まで行われています。ぜひ「開かれたアトリエ」まで足を運んでみてくださいね。亀岡ゼミのみなさん、お疲れさまでした!

 

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