REPORT2021.05.08

教育

初めてって不安だらけ… でも大丈夫!― 先輩たちによる学科の学びや一人暮らしのための相談会

edited by
  • 京都芸術大学 広報課

京都芸術大学通学部は13学科23コースに分かれており、学べることも様々です。今年の新入生歓迎会では、初めての大学生活で不安を抱える1年生に「素敵な学生生活のスタートを」と、相談会と交流会が行われました。4月6日、8日の2日間にわたって行われた当日の様子をお届けします。

先輩たちとの相談会は人間館1階にあるカフェの横のスペースにブースが設けられ、開催されました。1年生が参加しやすく気軽に先輩や先生と話ができるよう、さまざまな工夫が施されており、最初は緊張の面持ちの1年生も徐々に笑顔になり不安が解けていくさまが見て取れました。「こんな先輩がいてよかったな」「先輩も同じように不安だったんですね」と思っていただけたはず。

 

1年生の不安や悩みに親身になってアドバイス。

まず6日には、「履修登録相談会」、「プロジェクト別相談会」、「コース別相談会」、の3つの相談会と夕方には講堂にて「1・2年生ごちゃ混ぜ交流会」が開かれました。

履修登録相談会では、芸術教養センターの先生方に履修の仕方や資格課程科目との兼ね合いなどについて相談できます。履修登録の仕方や履修したい授業の違い、マンデイプロジェクトに対する不安などシラバス上ではわからない具体的な話を尋ねにきた様子で、相談に来た学生の多くは実際に履修登録をした画面を見せながらアドバイスをもらっていました。

 

「プロジェクト別相談会」では、昨年度のリアルワークプロジェクトに臨んだ先輩が、プロジェクトとはどういうものなのか、実際にどういったことを行うのか、授業との両立のしかたなどを話していました。気になるプロジェクトについて事前に調べてから話を聞きに来る人や、同日夕方から開催されたプロジェクト説明会に備える1年生が多く、今年度のプロジェクトも盛り上がりそうです。

 

コース別相談会では、23のコースごとに各コースの2年生2人がブースで対応。1年生の不安や悩みに親身になって相談に応じている様子が印象的でした。相談内容は様々です。履修登録や授業内容、課題などの学業に関する話や、おすすめの教材、アルバイトや自炊についての不安など、一人で悩まず先輩を頼ることで、先輩後輩の繋がりが生まれたように感じます。同じコースで学ぶ先輩だからこそ伝えられることが多く、例えばマンガ学科のブースでは1年生で必要になる教材の違いを、描く作品の系統の違いを例にして教えていました。

 

また本学ならではのプロジェクトに関して、学科の課題や授業との兼ね合いを考えて相談する様子も見受けられました。相談会でコースの先輩と実際にお話した1年生のほとんどが「相談してよかった」と、不安が解消された様子。日本画コースの1年生は、「初めての履修で不安がありましたが、先輩に相談して専門科目だけでなく自分の興味のある授業も含めて組み直そうと思いました。おすすめしてもらった心理学の授業を取ってみたいです」と笑顔で話してくれました。

 

縦と横のつながりを作る「1・2年生ごちゃ混ぜ交流会」

夕方から行われた「1・2年生ごちゃ混ぜ交流会」は開催前から大人気で、事前フォームへの申し込みが数日で定員になるほど。有志により制作された30周年記念ねぶたの説明と実際にねぶたの中に入る体験をした後、みんなで講堂へ向かいます。

30周年記念ねぶた

 

今回の交流会は学生会が最も力を入れたイベントの一つだと言います。メンバーが1年生の頃、特に強く感じていた「他学科にも友達を作れるのだろうか」という不安への答えとして設けられました。2年生2名、1年生6名を1グループとして3つのゲームで盛り上がっていました。参加した1年生は、初めは緊張しながらも徐々に打ち解けてにこやかに楽しんでいました。

密な状況とならないよう、定員を設けた申込制でのイベントに。
3つのワークショップを開催。

 

生のアドバイスを後輩に。住んでいる地区ごとの「ひとり暮らし相談会」

8日には「ひとり暮らし相談会」が開かれました。学科・コースではなく、「住んでいる地区ごと」にブースをわけていた点がとてもユニークです。受付で地区を聞き取り、「一乗寺1〜3」、「一乗寺北白川」「宝ヶ池・岩倉・出町柳・百万遍」「その他」の7つのブースに振り分けます。一乗寺近辺に住む学生が多いことが印象的で、実際に1年間住んだからこそ伝えられる生のアドバイスを後輩にする2年生の姿がありました。おすすめのラーメン屋さんを教えたり、自炊についての不安を共有したり、先輩だからといって全てを完璧にこなせるのではなく徐々にできるようになっていったのだと話す2年生は、先輩の顔そのものでした。

参加した基礎美術コースの1年生は、「髪色や美容室について不安だったので質問できてよかった。ラーメンが好きなので教えてもらったお店をはじめ色んなお店を巡ってみたい」と話してくれました。

相談に応じた先輩の皆さん。

 

1年生の笑顔を見るために。企画した「学生会」リーダーたちの想い。

今回の新入生歓迎会を運営した学生会のリーダー6人にお話を聞きました。新歓に向けての準備期間は2か月と念入りに計画が進められてきたのだそう。その中で、自分たちが1年生の時に抱いていた気持ちや不安を共有し、1年生に楽しんでもらうことを第一に考え、週に1回オンラインで代議員ミーティングを重ね、大学側と連携を取りながらブラッシュアップしてきました。メンバー同士オンラインでしか顔を合わせたことがなく、歓迎会当日が初顔合わせだったこともあり、実際にできるのか、お知らせが行き届いているのかなど不安だったと言います。しかし、想定よりも遥かに多くの1年生に来ていただくことができ、2年生や大学に協力してもらってよかったと話します。

代議員の皆さんと運営に協力した学生たち。


今年は「対面で」新入生歓迎会を開催することが目標の一つだったという学生会の皆さん。コロナ禍の状況によりオンライン開催となる可能性も視野に入れながら、対面での企画と同時進行で企画を考え、対面でできる方法を探しました。「無事に対面で開催できて、1年生の笑顔を見ることができてよかった」と声を揃えて言います。かしこまった空間ではなく雑談をする感覚で参加してほしいとの思いから、交流会ではゲームを通して仲良くなってもらえたらとプログラムを考えたそうです。

「私たち2年生だけでは不安なこともありましたが、当日3年生の先輩方が手伝ってくれて心強かったです」と役員の百合さんと村上さん。先輩の存在の大きさを感じずにはいられません。また、学生会のみなさんが楽しそうな雰囲気が終始伝わってきました。メンバー同士の心の距離が近く、楽しそうに運営に携わっています。学生会の目的は学生生活を楽しむこと。関わってくれる人に楽しんでもらうためにメンバーから楽しい空間を作ることを心掛けているそうです。学科ともプロジェクトとも違う目的で集まったメンバーだからこそ、普段出会えない学科を越えた仲間と出会い、楽しんで活動しているからこそ同じ目標に向かって頑張れるのだと思いました。

 

取材:植田峻介(アートプロデュース学科2年)、高田果鈴(アートプロデュース学科2年)

取材協力:京都芸術大学学生会
学生会役員
山﨑真理子さん(映画学科映画製作コース2年生)
百合ひかりさん(映画学科映画製作コース2年生)
村上風香さん(美術工芸学科日本画コース2年生)
吉田崇浩さん(情報デザイン学科クロステックデザインコース2年生)
和泉圭悟さん(キャラクターデザイン学科3年生)
番匠鷹也さん(環境デザイン学科3年生)

 

京都芸術大学 Newsletter

京都芸術大学の教員が執筆するコラムと、クリエイター・研究者が選ぶ、世界を学ぶ最新トピックスを無料でお届けします。ご希望の方は、メールアドレスをご入力するだけで、来週水曜日より配信を開始します。以下よりお申し込みください。

お申し込みはこちらから

  • 京都芸術大学 広報課Office of Public Relations, Kyoto University of the Arts

    所在地: 京都芸術大学 瓜生山キャンパス
    連絡先: 075-791-9112
    E-mail: kouhou@office.kyoto-art.ac.jp

お気に入り登録しました

既に登録済みです。

お気に入り記事を削除します。
よろしいですか?