NEWS2020.08.14

京都デザイン

10年前のご縁を経て、ホテル周年記念ロゴを学生が制作

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  • 京都芸術大学 広報課

2020年4月8日(水) に創業130周年を迎えたウェスティン都ホテル京都。

その節目にあたり地元・京都とのコラボレーションの一環として、学生たちに記念事業のロゴデザインを考えてほしい、とご依頼がありました。

これまでに、ウェスティン都ホテル京都から120周年記念の際もロゴデザインをご依頼いただいた経緯があり、10年の時を経て再度お声がけをいただきました。

120周年を含め、どのような経緯でご依頼いただいたのか。実際にウェスティン都ホテル京都のご担当者の方にお伺いしました。

 

10年前、本学にご依頼いただいた経緯

120周年を迎えるにあたり、当時のコンセプトに「地元企業や伝統産業とのコラボレーション」というものがありました。120年の歴史や地元・京都とともに発展してきたことをアピールしていく中で、そのシンボルとなるロゴマークは非常に重要な意味合いをもちます。

社内から推薦の声が多数あったこと、また地元でも有名かつ「京都とともに発展してきた」という部分でも共感できる京都造形芸術大学様(現:京都芸術大学)にお願いすることにより、素敵なデザインを提供していただけると考えました。

 

創業120周年記念事業の際、学生が制作したロゴデザインと、そのコンセプトがこちら。

10年前に学生が手掛けた120周年記念ロゴ


当時制作した学生のコメント
「おめでたいことなので、お祝いの様な色を使い、120年ロゴ部分を金色で、KYOTOを紅白にしました。京都にある歴史あるホテルなので〈百〉は漢字を使い、古風を表現しました。〈20〉はちょっと遊んで、活発な雰囲気で百の漢字と合わせました。」

 

10年を経て、再度本学にお声がけいただいた経緯

130周年記念事業については、当ホテルの大規模リニューアルと同時ということもあり、大きく展開していきたいと考えておりました。10年前にも素晴らしいロゴデザインやキャラクターを製作していただけたこと、またそのデザインの印象が未だスタッフの心に強く残っていることなどから、本年もぜひお願いしたいと考えていました。

ご担当の方、デザイン制作にご協力いただきました学生の皆様の、熱心で真心こもったご対応に、ホテルスタッフ一同、この場を借りて感謝申し上げます。

 

10年前の作品がきっかけで今回もご縁をいただき、本学も地元企業との繋がりをより強く感じる機会となりました。

そして130周年記念事業の新しいテーマが設定され、今回の募集を開始。


【テーマ】
130周年を迎えグランドリニューアルオープンするウェスティン都ホテル京都
~ラグジュアリーホテルとして更なる飛躍を目指して~

【コンセプト】
「The Queen of Elegance」


今回募集するロゴデザインのイメージは上記テーマやコンセプトに沿う、おしゃれでエレガントなもの。3月にお声がけをいただき、4月から募集を開始。

数ある作品の中からホテル側の厳正な審査を経て最優秀賞が決定し、先日発表されました。それがこちら。


採用された創業130周年記念ロゴ
制作者:情報デザイン学科 イラストレーションコース 4年生 松川幸子さん


松川さんは京都の歴史あるホテルのロゴを制作できるという類い稀なこの機会に魅力を感じ、参加をしたいと考えたそうです。

制作したロゴは「130th」の文字をベースに曲線を生かし、ギリギリ認識できるラインまで崩した形となっており、ロゴを眺めていると様々なものが見えてきます。

文字を作るリボンは縁の結びつきを表現し、中心から花のように広がる形はこれからの発展・成長をイメージ。

リボンを束ねたように見えるデザインは、お祝いの縁起柄である熨斗目(のしめ)と歌舞伎の隈取りを融合したモチーフにし、カラー展開は紅が採用されました。

 

今回、最優秀賞を受賞した松川さんにお話を伺っています。
 

ロゴを制作する上で意識した点

ウェスティン都ホテル京都さんのHPを拝見すると、日本の落ち着いた雰囲気を持ちながら、モダンで洗練された印象を受けました。そのため、ウェスティン都ホテル京都さんがデザインで大事にしている曲線美と、スタイリッシュさを併せ持つロゴを作ろうと試みました。

スタイリッシュさを維持しながら和の雰囲気を出していくことが難しかったです。

 

採用が決定した後も松川さんは、よりホテルのコンセプトイメージに近づけるため修正案を提出し、ホテル側からもアドバイスをいただきながら調整を重ねていきました。

 

当初のデザインからどのように修正していったのか

当初のロゴ案は着物の熨斗目柄をイメージした曲線美に重点を置いたデザインになっており、歌舞伎要素はありませんでした。

デザイン案を提出した際ホテル側から「歌舞伎の隈取に見える」とのご意見をいただいたことがきっかけで、よりオリジナリティのある隈取風のデザインへと仕上がりました。


 

現在コロナウィルスの影響により、直接対面で打ち合わせが行えない状況でしたが、「大きな仕事である記念ロゴのデザインを、皆さまからのご意見を頂き、より個性を出した形で完成させられたことに感謝しています」と語る松川さん。自身の成長を感じる良い経験となったようです。

 

松川さんの作品について、ホテルのご担当者にも伺いました。

松川さんのデザインを採用した経緯、どのような部分に惹かれたのか

社内で厳正に審査し、決めさせていただきました。どれも素晴らしいデザインで正直迷った部分もありましたが、今回の当ホテルの周年・リニューアルコンセプト「クイーンオブエレガンス」のイメージに合致していたことがまず理由としてあります。くわえて曲線を用いたデザインで、当ホテルの村野藤吾氏による建築の曲線美や優美さがよく表れていたと感じました。

 

最優秀賞以外にも優秀賞も用意されており、参加した学生も合わせて、ウェスティン都ホテルから今後それぞれ景品が贈られます。

 

ロゴ使用例

 

 

 

 

 


パンフレットにもロゴコンセプトを掲載いただいています。
 


採用されたデザインは、今後130周年事業の様々な媒体に起用され、現在は記念ピンバッチ等グッズ展開も予定されています。

 

ウェスティン都ホテル京都では130周年記念事業限定で、レストラン・宴会・ウエディング・宿泊等、特別プランをご用意されていますので、この機会にぜひ足をお運びください。

 

ウェスティン都ホテル京都の130周年に込める思い

皆様のおかげをもちまして本年創業130年を迎えることができました。連綿と受け継がれてきた歴史というものは一朝一夕になるものではありません。引き続き大切にしていきたいのは、「上品な中でも凛とした佇まいを持ち、訪れる人に寄り添う心配り」。130年の伝統に培われた繊細なおもてなしで、皆様にこころあたたまる時間をお届けし、お客様の期待を上回るサービスをご提供いたします。

先人達が長きに亘り積み重ねてきたこれまでの歴史に新しいデザインと磨き上げたサービスを融合させ、「The Queen of Elegance」「気品ある女王」として、この東山の地で最高級ラグジュアリーホテルを目指していきたいと考えております。

 

ウェスティン都ホテル公式HP
https://www.miyakohotels.ne.jp/westinkyoto/index.html

130周年記念HP
https://www.miyakohotels.ne.jp/westinkyoto/information/hotel/130th/anniversaryl/event/index.html

 

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