巨大彫刻と格闘する―ヤノベケンジ「CAT! MONSTER! CAR! 巨大彫刻計画」

SPECIAL TOPIC2019.07.29

アート

巨大彫刻と格闘する―ヤノベケンジ「CAT! MONSTER! CAR! 巨大彫刻計画」

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  • 京都造形芸術大学 広報室

第一線で活躍するアーティストやクリエーターを迎え、彼らの制作の現場から発表に至るまでの一部始終に関わる京都造形芸術大学の実践演習「ウルトラプロジェクト」。2019年度は10本のプロジェクトが発進し、あらゆる学科の学生がクリエーターとともに活動しています。

ウルトラプロジェクトの中でもとりわけ活動内容がアグレッシブで攻めの姿勢を続けるのが、現代美術作家の本学美術工芸学科ヤノベケンジ教授が主導する「ヤノベプロジェクト」。今年はプロジェクト名を「CAT! MONSTER! CAR! 巨大彫刻計画」と銘打ち、テーマの異なる3種類の作品制作に挑みます。

5月に幕を開けたプロジェクト。入学して間もない1年生はヤノベ教授や先輩から技術を学び、素材に触れるところからスタートします。

以後、樹脂成型や金属加工など初めての経験に四苦八苦しながらも素材と格闘すること2カ月。3テーマのうち、最初に取り組んだ「CAT」すなわちSHIP’S CATシリーズの作品≪SHIP’S CAT (Diver)≫が完成し、展示先の香川県高松市で7月6日に除幕式を迎えました。

高松市での除幕式であいさつするヤノベケンジ教授

瀬戸内国際芸術祭2019の夏会期が始まった瀬戸内地域。そんな活気にあふれる高松市の中心地・丸亀町商店街で7月6日(土)から8月15日(木)まで展示されます。芸術祭会場の島々へのアクセス拠点・高松港から徒歩10分の距離にあります。

高松市は、2016年度に大規模個展「CINEMATIZE(シネマタイズ)」を高松市美術館で開催したほか、昨年11月からホステル「WeBaseTAKAMATSU」で≪SHIP’S CAT (Returns)≫が街を見守るシンボルとして常設展示されているなど、ヤノベ教授と深い関わりを持つ土地

ヤノベ教授は高松で数々のプロジェクトを実施するうち、「帰ってくる場所」と感じるようになったといい、除幕式でも「高松は食べ物がおいしくて人も良くて、時間を忘れてしまう竜宮城のような場所。そんな竜宮城に再び帰ってくるような気持ちで、潜水する猫≪SHIP’S CAT (Diver)≫を制作した」と述べました。

潜水服を着用しボンベを背負った意匠は、これまでのSHIP’S CATシリーズにないもの。一方、ダイビングヘルメットに加えられたランプの装飾は従来のヤノベケンジ作品の特徴を引き継いだ象徴的な仕様で、目を引きます。

高松市・丸亀町商店街に姿を現した≪SHIP’S CAT (Diver)≫

 

作品が出来上がる全ての過程に学生が関わるヤノベプロジェクトでは、プロが重機を使用して施工する大がかりな作品設営にも参加し、最後の仕上げまで携わります。プロの仕事を間近で見るとともに、実際の作品制作を最後の最後まで経験することが、参加学生の財産となります。

5月に1年生が加わる以前、2年生の2人は春休みを返上して作品制作に励んできました。数カ月間、2人きりで巨大作品作りに挑んだことは責任も重くさまざまな葛藤があったそうです。それでも、設営に参加した高松で、完成した作品を見たときは今まで感じたことのない達成感を抱き、今後の自らの制作に向き合う自信を持てたと振り返りました。

プロジェクト1点目の作品「CAT」が区切りを迎え、よりスキルアップしたチームで今後の「MONSTER」「CAR」の制作に挑んでいきます。

作品展示を中心にしたイベントは「SHIP’SCAT+kame3 2019祝祭ーおいでまい高松丸亀町商店街ー」と題し、瀬戸内国際芸術祭香川県内連携事業として展開。ヤノベ教授の作品に関しては、≪SHIP’S CAT (Diver)≫、商店街の複合商業施設「丸亀町グリーン」に≪SHIP'S CAT(Black)≫、WeBaseTakamatsuに常設展示の≪SHIP'S CAT(Returns) ≫の大型作品3点に加え、≪Cat Lantern≫シリーズの作品が商店街の店舗のどこかに紛れ込むように展示されています。

「丸亀町グリーン」に設置されている≪SHIP'S CAT(Black)≫

イベントでは、各作品付近に設置されるQRコードを読み込んで巡るスタンプラリー(http://shukusai.jp/stamp?fbclid=IwAR3iCwq-MXwmPTJ9ai6D7svDLJ7LNSILHMrqRoWvLj53QBu24bhz5mGPu2A)や、SHIP'SCATにちなんだ「旅の守り神」をテーマにしたフォトコンテスト(https://www.com-contest.jp/cv_photo/Shukusai)など企画が盛りだくさんとなっています。この夏、瀬戸内国際芸術祭にお越しの際は高松港経由でお楽しみください。

アーケード内のバナーがイベントのメインイメージで覆われるバナージャックも8月15日まで実施中

 

プロジェクトに参加している学生とヤノベ教授

 

展示概要:SHIP’SCAT+kame3 2019祝祭ーおいでまい高松丸亀町商店街ー
会期:2019年7月6日-8月15日
会場:高松市丸亀町商店街、WeBaseTakamatsu
詳細:http://shukusai.jp/

関連展示:
宮永愛子個展 漕法(高松市美術館) https://www.city.takamatsu.kagawa.jp/museum/takamatsu/
瀬戸内国際芸術祭 https://setouchi-artfest.jp/

  • 京都造形芸術大学 広報室Office of Public Relations, Kyoto University of Art and Design

    所在地: 京都造形芸術大学 瓜生山キャンパス 人間館2階事務室
    連絡先: 075-791-9112 (内線 3030/3033)
    E-mail: kouhou@office.kyoto-art.ac.jp

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