REPORT2019.06.20

京都アート

京都に息づく物語をたどって―安珠写真展「Invisible Kyoto―目に見えぬ平安京―」

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  • 京都芸術大学 広報課

写真家・安珠さんの写真展「Invisible Kyoto―目に見えぬ平安京―」が美術館「えき」KYOTOで開催。京都の源としての平安京に焦点をあて、この地で受け継がれてきた物語や人々の「目にみえない世界」に対する視点が写真を通して立ち上がります。作詞家の松本隆さんが詞を、ミュージシャンの細野晴臣さんが音楽をそれぞれ寄せているほか、和紙や西陣織など京都の伝統工芸を用いた作品も。京都造形芸術大学の学生も制作に携わる機会を頂きました。

平安時代の人々の想像力や美意識、そこから生まれた物語を慈しむことで「平安京をもう一度興す」というこの試み。初期の作品が2017年にライカギャラリー京都で展示され、特に京都の来場者から共感の声が多かったといいます。現代を生きるアートのプロフェッショナルが集い、それぞれに描き出した2019年の平安京の姿が楽しめます。

写真家の安珠さん(左)。オープニングには作詞家の松本隆さんも来場

《地獄 または蜘蛛の糸》(手前)。日本人が地獄という概念を知ったのは平安時代とされる

《HAND POWER》修行を成就させるために手で印を結ぶという密教。「護頂」という印は現代の「いいね」に似ているそう

平安京にゆかりのある生き物で創作された「蝶」獣戯画

葵祭や祇園祭、京都御所や平安神宮といった平安時代から受け継がれる風景のコラージュ作品《残り香》の制作に、美術工芸学科 写真・映像コース2年生の佐々木悠乃さんと谷口あずみさんが参加。「京都の人たちと一緒に手を動かすことで、展覧会全体に熱を通わせられたら」という安珠さんの提案で実現しました。写真一点ごとにどういう行事なのか、どんな場面なのかを教わりながら配置を決めていきます。プロの写真家の仕事に触れ、その視点を通して京都の伝統文化に対する理解を深めるという貴重な機会となりました。

安珠写真展「Invisible Kyoto―目に見えぬ平安京―」は2019年6月30日(日)まで。会期中は安珠さんのギャラリートークやゲストとの対談なども開催されます。

安珠写真展 Invisible Kyoto 
―目に見えぬ平安京―

会期 2019年6月8日(土)~30日(日)※会期中無休
開館時間 10:00~20:00(入館は閉館30分前まで)
会場 美術館「えき」KYOTO
料金 一般900円/高・大学生700円/小・中学生500円
主催 美術館「えき」KYOTO、京都新聞
後援 京都市
協賛 ライカカメラジャパン株式会社、京都造形芸術大学、株式会社アデランス、株式会社和紙来歩、株式会社 細尾、株式会社井上光雅堂、株式会社七彩
協力 文化庁 地域文化創生本部、ファッションカンタータ開催委員会
映像出演 アルトノイ(酒井はな/島地保武)

http://kyoto.wjr-isetan.co.jp/museum/exhibition_1907.html

 

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