世界中で愛される大人気キャラクターのプロデュースを長年手掛けられてきた、i-works株式会社代表取締役で株式会社ポケモンのエグゼクティブプロデューサー・齊藤信和さんが6月5日(水)、京都造形芸術大学で講義をされ、技術革新が急速に進む現代において、クリエーターに求められる要素などをお話されました。
今回のテーマは「テクノロジーの”進歩”とクリエイティビティの”進化”」。齊藤さんは人気ゲーム「ポケットモンスター(ポケモン)」のブランドマネジメントに携われてきた経験を紹介した上で、「ゲーム→カードゲーム→映画・テレビ→イベント→商品」といったキャラクタービジネスの基本モデルを説明されました。
1996年に携帯ゲーム機のソフトとして誕生したポケモンは、20年後の2016年には「スマートフォンの位置情報機能とAR(拡張現実)を組み合わせて遊ぶゲーム」という「ポケモンGO」に、今年5月には実写映画「名探偵ピカチュウ」にまで”進化”している。2025年には大阪で万博が開催されることから、「リアルな空間でポケモンが道案内してくれると楽しい。技術が進歩することで、クリエーターが考えないといけないことが変わってくる。ポケモンが自分たちと一緒に万博を楽しんでくれるくらい、この6年間で技術が進んでくれたら」と話されました。
急激に技術が進歩する時代にクリエーターに必要なこととして「好奇心と向上心、想像力と創造力、論理的思考能力が大切」と強調。「面白いものや気になったものを自分で調べ、新しい何かを生み出そうとする姿勢は大事。突拍子のないことを考えることから現実的なことが生まれる。現実世界でもIPS細胞の研究によってミュウツーが作れるかもしれないと想像させるくらい、毎日技術は進歩している」と、考える側の”進化”の重要性に触れられました。
講義はコンテンツマーケティング領域の最前線を学んでもらおうと企画され、情報デザイン学科の1年生の他、キャラクターデザイン学科、マンガ学科の学生も出席しました。幼いころから慣れ親しんできたキャラクターが題材とあって、学生たちは目を輝かせながらクリエーティブ業界で活躍するための心構えを学んでいました。
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