【教員インタビュー】#3―Ordinary Children of the 20th Century展によせて

SPECIAL TOPIC2018.06.13

京都アート教育

【教員インタビュー】#3―Ordinary Children of the 20th Century展によせて

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  • 京都造形芸術大学 広報室

現在プロの作家やデザイナーとして学生の指導にあたる11名の先生たちにも、学生だった頃がありました。
作家として生きていく覚悟を決めたその背景には、どんな学びがあったのか。そして先生となった今、日々向き合っている未来の作家たちに伝えたいこととは?
大学という場で自身を形成してきたことと自身から受け渡されていくことを通して、「芸術を学ぶとは」という問いに迫ります。

①学生として先生に教わったことで、一番覚えていること②先生として学生と向き合うなかで、一番伝えたいこと

 

勝又公仁彦 (通信教育部美術科准教授)

①私は美大芸大の卒業生ではありませんが、様々な先生方にお世話になり、今に至っております。その中から今でもお世話になっている先生方について出会った順に一言ずつ記させていただきます。

鎌田東二先生:人に笑われること。真摯に人や自然と対し、また常に学び研究し続けることの重要性。
椿昇先生:人々を元気づけ、活性化させる不思議なお力と創造力。
畠山直哉先生:愚直なまでに「写真」について考えを重ね制作し続ける姿勢。
港千尋先生:柔軟で自由な発想と表現力。世界を巡るタフな行動力とソフトで肯定的な対人力。
伊藤俊治先生:広範な領域に渡る博識とそれを縦横無尽に使いこなし、プログラムされていくお力。学生や後進への指導力と面倒見の良さ。
植島啓司先生:学識をひけらかさない、洒脱で粋な優しさとしなやかさ。
本来、一言では表しきれない先生方について無理やり一言でまとめた以上、言葉が足りていない点はご寛恕いただければと存じます。他にも様々にお世話になった先生がおられますが、皆さんに共通するのはその前に立った時はもちろん、その方を心に浮かべた時も背筋が伸びるというか、居住まいを正させる何かがあるということでしょうか。いわゆる「先生」や師匠という立場の方でなくとも、出会った方は全て先生であるという気持ちで常々学ばさせていただいております。

②この世界には人々を芸術家や真摯な創造者ではなくさせる様々な力や誘惑が渦巻きひしめいています。どうか注意してご自分を強く保ち、何事にも全力を尽くし、後悔の少ない人生にしていただければと思います。

結論:俺のようにはなるなよ~!

多様な被写体のもとで「時間」「光」「場所」「空間」「認知」などをサブテーマに、常に写真の構造に触れる作品を展開。日常の中に現象しながらも知覚されることの無かった世界を掬い取ることで、観る者を新たな認識へと誘うとともに、歴史・社会・文明への批評的な暗喩を込めた作品制作を続けている。主な展覧会に「サイト―場所と光景:写真の現在 2」(東京国立近代美術館|2002)「都市の無意識」(東京国立近代美術館|2013)など。

 

八木良太(空間演出デザイン学科准教授)

①今になって振り返ると、日常のなんでもない会話にたくさんの金言が含まれていたと思うのですが、先生ってワケノワカラナイことを考えてる人ばっかりやなぁ、と理解できずにいました。すみません。

②僕は用もないのに友人と大学に遅くまで残っているような学生でした。制作を長く充実させるための必要条件は、時間やお金ではなく、楽しんで問題に向き合える友人や環境だと思います。そしてそれらは自分で作り上げていくことです。自分の居心地のいい空間を、いろんな場所に作ることが大学生活を充実させる秘訣かもしれません。

見たいものしか見ない・聞きたいことしか聞かないといった、我々の制限的な知覚システムあるいは態度に対する批判的思考をベースに作品制作を行う。既製品を用いて作品を構成し、その現れによって人間の知覚やそれを利用した工学的システムを浮かび上がらせるような作品を発表している。音響作品をはじめとして、オブジェや映像、インスタレーションからインタラクティブな作品など、表現手法は多岐にわたる。主な個展に「What is Essential is Inviaible to the Eye(ADM Gallery|シンガポール|2018)」、「META- ARCHAEOLOGY(無人島プロダクション|東京|2016)」など。

小金沢 健人(大学院芸術研究科客員教授)

①黒坂圭太の授業は古今東西の奇妙な映像を紹介して飽きることがなかった。一年間にわたる授業の最後に先生はひとこと。
「映像というものは出自のあやしいメディアなんです。胡散臭いものだと思って付き合った方がいい」

②確信が持てるところまで来たものを作品と呼ぼう。

1998年武蔵野美術大学造形学部映像学科卒業。ベルリン滞在(1999-2017)を経て現在は広島在住(2017~)。映像を出発点に、ドローイング、インスタレーション、パフォーマンスが混在する表現に至る。Haus am Waldsee (2012|ドイツ)、 Haus Konstruktiv (2009|スイス)など欧州の美術館での個展のほか、あいちトリエンナーレ(2010)、六本木クロッシング(2010)、横浜トリエンナーレ(2005)など国内外の大型展にも参加多数。2018年アジアンアートアワードで大賞受賞。

 

Ordinary Children of the 20th Century展についてはこちら

  • 京都造形芸術大学 広報室Office of Public Relations, Kyoto University of Art and Design

    所在地: 京都造形芸術大学 瓜生山キャンパス 人間館2階事務室
    連絡先: 075-791-9112 (内線 3030/3033)
    E-mail: kouhou@office.kyoto-art.ac.jp

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