【教員インタビュー】#1―Ordinary Children of the 20th Century展によせて

SPECIAL TOPIC2018.06.13

京都アート教育

【教員インタビュー】#1―Ordinary Children of the 20th Century展によせて

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  • 京都造形芸術大学 広報室

現在プロの作家やデザイナーとして学生の指導にあたる11名の先生たちにも、学生だった頃がありました。
作家として生きていく覚悟を決めたその背景には、どんな学びがあったのか。そして先生となった今、日々向き合っている未来の作家たちに伝えたいこととは?
大学という場で自身を形成してきたことと自身から受け渡されていくことを通して、「芸術を学ぶとは」という問いに迫ります。

①学生として先生に教わったことで、一番覚えていること② 先生として学生と向き合うなかで、一番伝えたいこと

大庭 大介(大学院芸術研究科准教授

①2001年、1年生のヌードを描く課題の時、少し前に、9.11アメリカ同時多発テロが起こった。ワールドトレードセンターに飛行機が突っ込む場面をテレビ中継で見て、とてつもない衝撃を受けた僕は、「なぜ今、ヌードを見たままに描かなければいけないのか?」と疑問が湧いた。僕は、作品の背景に目の前の人体を描き、その手前にビン・ラディンの顔をアップで描いた。
意気揚々とその作品を提出した講評会だったが、教授からは、「なぜ、君は人体をまともに描かないんだ?これは人体を描く課題で話にならない」と、一喝されてしまったのだ。僕は反論することもできず、当時の僕にとっては自信作だっただけに肩を落としていた所、講評会の最後に、若手の教員だった森本玄先生が、「今、表現したいことが大庭君にとって、この絵なのだとしたら、僕は面白いと思う。一時的なものではなく、これからも信念を貫いて、表現し続けてほしい」と、みんなの前で話してくれた。

「信念を貫いて、表現し続けること」この言葉は今でも強く心に刻まれている。

②今この瞬間を生きること。

画家。2005年京都造形芸術大学美術工芸学科洋画コース卒業、2007年東京藝術大学大学院美術研究科油画修了。「関係、 偶然性、 光、 次元、 行為」をテーマに、特殊な絵具や様々な道具、独自な方法論をもとに絵画を多角的に展開させる。主な展示に2017「大庭大介・個展」SCAI THE BATHHOUSE・東京、2016「静岡県立美術館 新収蔵品展」 静岡県立美術館・静岡、2014「NATURES DUET:SELECTED WORKS BY JORGE MAYET&DAISUKE OHBA」FARJAM FOUNDATION・ドバイなど。

見増 勇介(情報デザイン学科専任講師)

①あらゆるものを限定的に捉えないこと。
ジャンルや専門を越境していくドキドキ、ワクワク。

②今まで経験したことのないことや、行ったことのない場所にチャレンジすること。
(本質的には学生時代に感じたことと同じことを、学生に伝えたいと思うわけです)

アートディレクター/デザイナー。美術館などの文化施設や、アーティストをクライアントとしたデザインを中心に活動。また外山央、真下武久と共に活動するユニット「intext」を主宰。主な仕事に「20th DOMANI・明日展(国立新美術館|2018)」、「ECCE HOMO」(国立国際美術館|2016)など。主な展覧会に「Abad Photography (Galeri Nasional Indonesia|インドネシア|2016)」、「交, 향―Graphic Symphonia (国立現代美術館ソウル館|韓国|2015)」、「phono/graph(ギンザ・グラフィック・ギャラリー|東京|2014)」など。

 

山本 太郎(美術工芸学科准教授)

①学生時代に一番印象に残っている先生は能楽師の故観世榮夫先生です。

大きな声で「ちゃんとやらなきゃ駄目なんだよ!」と怒鳴られていたことを今でも思い出します。20年経ってもいい加減なことばかりやっているので、未だに先生の声が聞こえる気がする時があります。

②20年経って京都造形に教員として戻ってきたら大学自体が色んな意味でちゃんとした大学になっていました。

学生もありがたいことにとても真面目です。

でもちょっと固すぎるかな。もっとはっちゃけても良いし、ゆる~く考えるところは考えても良い気がしています。

 

2000年京都造形芸術大学卒業。大学在学中に、寺社仏閣とファーストフード店が混在する京都にインスピレーションを受け、伝統と現代、異質な文化が同居する「ニッポン画」を提唱。古典絵画と現代の風俗が融合した絵画を描き始める。ニッポン画は3つの柱で表される。それは「日本の今の状況を端的に表すこと」、「古典絵画の技法を使うこと」、「諧謔(かいぎゃく)をもって描くということ」。近年は企業等と積極的にコミッションワークを行いキャラクターを使用した作品も多数制作している。その作風は現代の琳派とも評される。 2015年京都市芸術賞新人賞、京都府文化賞奨励賞受賞。

 

鬼頭 健吾(大学院芸術研究科准教授)

①自由であること。アート作品は自分で考え責任を持って作ること。

②クオリティとは何かということ。

2003年京都市立芸術大学大学院美術研究科絵画専攻修了。フラフープやシャンプーボトル、スカーフなど日常にありふれた既製品を使い、そのカラフルさ、鏡やラメの反射、モーターによる動きなど、回転や循環を取り入れた大規模なインスタレーションや、立体や絵画、写真など多様な表現方法を用いた作品を発表している。主な展示に「MULTIPLE STAR 」ハラ ミュージアムアーク現代美術ギャラリーA (群馬|2017)、現代ドローイング国際芸術祭「KENGO KITO STRUCTURES」BARBARA(ポーランド|2016)など。

 

Ordinary Children of the 20th Century展についてはこちら

  • 京都造形芸術大学 広報室Office of Public Relations, Kyoto University of Art and Design

    所在地: 京都造形芸術大学 瓜生山キャンパス 人間館2階事務室
    連絡先: 075-791-9112 (内線 3030/3033)
    E-mail: kouhou@office.kyoto-art.ac.jp

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