REVIEW2018.05.09

京都アートデザイン

熱気、立ち上る。―「プライベートパーツ」展開催

edited by
  • 山月 智浩

5月8日火曜日より、京都市左京区下鴨高木町にあるオルタナティブスペース「yuge」にて、京都造形芸術大学の在学生9名が出展する「プライベートパーツ」展がスタートした。


各作家のルーツとなる音楽や言葉などがテーマとなる本展。人生のなかで自分を構成したもの、深く影響を受けたものを、絵画やインスタレーション、彫刻などさまざまな形へと変換し、手書きのエピソードと共に展示する試みだ。

「好き」を考えるきっかけに


野地ことみ | the birthday

始まりは、油画コース2年生、野地ことみさんの呼び掛けだった。詩や音楽を大切にし、また自身の活動源としても大きな影響を受けてきたという野地さん。本展では自身の好きなバンドを通してできた繋がりにフォーカスを当てている。きっと誰しもの心のなかにある大切なものに意識を向けたいという呼び掛けが、オルタナティブスペースyugeオーナー小西さんの目に留まり、また広い人脈へと繋がり、大学の垣根を越えた12人の企画展実現の運びとなった。
「この展示が、見た人にとっての自分の好きなものや好きだったもの、自分を作ってきたものに思いを巡らせるきっかけになれば嬉しい」と野地さんは語る。

オルタナティブスペース「yuge」

本学美術工芸学科総合造形コース3年生の小西睦月さんがオーナーを務めるオルタナティブスペース「yuge」。学生や若手作家に対し、作品発表のハードルを下げたいと2017年から貸しスペースとしての活動を開始。既成の概念にとらわれない、自由な表現の場としてありたいという思いから自身の立ち位置を「オルタナティブ(新しい)スペース」とし、広く交流の場として賑わいを見せている。
「集まった若者たちの熱で狼煙を上げるような、そんなスペースにしていきたい」
会場名である「yuge」にはそんな思いが込められている。

 本学の学生9名を含む12名が展示する「プライベートパーツ」。新たなアートの発信地で、その生の熱を感じてみてほしい。

コニシムツキ | 安部公房

林美月 | 西加奈子


展示風景


【京都造形芸術大学 出展作家】
新井和洋(美術工芸学科4年生)

小西睦月(美術工芸学科3年生)

川上愛理(美術工芸学科2年生)

野地ことみ(美術工芸学科2年生)

林美月(美術工芸学科2年生)

山中雪乃(美術工芸学科2年生)

廣瀬颯(情報デザイン学科4年生)

渡辺大靖(情報デザイン学科2年生)

上中祐実(情報デザイン学科2年生)

(敬称略)

 

 

プライベートパーツ

 

期  間 5月8日(火)~5月15日(火)
時間 13:00~21:00
場所 京都府京都市左京区下鴨高木町24-1
問合せ yuge.shimogamo@gmail.com

https://yuge-shimogamo.tumblr.com/

 

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  • 山月 智浩 Tomohiro Yamatsuki

    1998年大阪府生まれ。京都造形芸術大学 空間演出デザイン学科2017年度入学。いろんな世界に飛び込んでみたいとの思いから瓜生通信編集部に参加。企画の立て方や編集を学んでいる。

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