REPORT2018.05.02

京都マンガ・アニメ

最前線の現場で学ぶ ーHappy Elements連携授業「ゲーム制作特殊演習」

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  • 京都芸術大学 広報課

 キャラクターデザイン学科でゲーム会社Happy Elementsとの合同授業「ゲーム制作特殊演習」がスタート。Happy Elementsは「あんさんぶるスターズ」や「メルクストーリア」といった有名な大ヒットゲームを送り出している京都のゲーム会社です。

Happy Elements公式サイト

 昨年は瓜生山キャンパスにてワンソース・マルチユースプロジェクトの一環として「Happy Elements展」を開催。「あんさんぶるスターズ」の開発スタッフをゲストに「特別授業」として実際の現場での考え方やテクニックについてレクチャーをしていただきました。

ワンソース・マルチユースプロジェクト

 しかし、今年はそれを「通常授業」として、1年生全30コマ分の授業を通してプロの技術と意識を養うカリキュラムとして展開しています。

 授業では4チームに分かれて、プロの現場で通用するレベルでのオリジナルゲームの企画書を作っていきます。

 春の間は企画コンセプトやシステムを練り込み、夏はキャラクターデザインやコンセプトアート、秋はUI(ユーザー・インターフェイス)デザイン、そして冬はそれらのデータを統合させて企画書として完成させていきます。

 第1回目は、ゲーム企画のディスカッションを行いました。
 企画のお題は「魅力的なキャラクター×パズルゲーム」。媒体はスマホでもコンシューマ機(PlayStationやSwitchなどの家庭用ゲームハード)でもアナログ玩具でも何でも自由。
 キャラクターデザイン学科のゲームゼミではデザイナーにもプランナーにもまずはゲームプランニングの基本から教えているため、コンセプトとシステムを先に練り込んでからキャラクターを演出するのが通例です。しかし今回は「魅力的なキャラクター」を同じ比率で盛り込まなくてはなりません。キャラクターの比重が高いと物語が先行してゲーム性が薄くなり、比重が低いとキャラクターが単なる飾りで終わってしまいます。そんな、バランスのとり方が非常に難しい課題です。

 受講生の門瀬菫さん(キャラクターデザイン学科3年生)より、授業を受けての印象を語ってもらいました。
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 私は今回の授業でチームの「プランナー」を担当しています。
 いつも通り、コンセプト、そしてシステムという順序で企画を組み立てていったのですがそこで行き詰まってしまったのは「魅力的なキャラクター」というもう一つのお題内容でした。
 壁にぶち当たっていた私達に来てくださった担当の先生方が一つのアドバイスをくれました。それは「色々な方向から企画に繋げていくこと」。システムのみから考えるのではなくキャッチフレーズ、キャラクター、世界観など、ゲームを構成する要素から発想を広げそこから新しいシステムを生み出していく、という方法でした。
 今回の授業で発想の切り口の増やし方やプロとしてのユーザーの考え方など1日でとても沢山の事を学ぶことが出来ました。
 今後の授業で学ぶ知識や経験も自分の力に変えていきたいと思います。

 今回は企画の概略が見えてきたところで一旦終了です。

 次回はコンセプトを練り込み、企画草案書としてゲームの全貌が見えてくるところまでを詰めていく作業を行ないます。

 

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