INTERVIEW2026.03.09

デザイン

これまでにないカラオケ体験をデザインする。卒業生が手がけるジャンカラ内装コンペ受賞作「大阪のおばちゃんルーム」がオープン!

edited by
  • 出射 優希

学生時代のアイデアを、入社後に実現!

2025年12月26日にオープンした「ジャンカラ ヨイドコロ天満店」に、本学卒業生がデザインを手がけたコンセプトルームが導入されました。

2024年度から行われている、株式会社TOAIとの共同プロジェクト、カラオケチェーン店ジャンカラのコンセプトプラン及び内装デザインコンペでは、「これまでにないカラオケ体験を提供する」ことをテーマに、学生たちがあってほしいと思うカラオケルームを考案しました。

今回導入されたデザインは、2024年度に優秀賞と社長賞を受賞し、デザインの採用が決定した森田可友葉さん(環境デザイン学科 建築・インテリア・環境デザインコース卒業)の「大阪のおばちゃんルーム」。全面に豹柄を用いるというシンプルな発想ながら強烈なインパクトを残し、審査員である株式会社TOAIのみなさんからも人気を集めた提案です。

当時4年生だった森田さんは、その後株式会社TOAIでのインターンシップに参加し、デザイナーとして入社。インターンシップ中に受賞作のアイデアをブラッシュアップし、配属された店舗プランニング部で自身のデザインが実装されるまでの一連のプロセスを手がけました。

高校生の頃からカラオケに通うのが好きで、大学時代には毎週カラオケに通っていたという森田さん。就職活動に悩む中で、環境デザイン学科の教授にすすめられプロジェクトに参加したといいます。受賞した当時について、こう語ります。

森田可友葉さん(環境デザイン学科 建築・インテリア・環境デザインコース卒業)

森田「大阪のおばちゃんルームは、資料にパンチがないなと思って足したアイデアだったんです。プレゼンの最後に笑ってもらえたらいいな、と。選んでいただいたときは『なんでこれが?』と驚きました(笑)」


楽しんで聞いてもらいたいという、ホスピタリティあふれる発想が、審査員の心を掴んだのかもしれません。企業連携や期末ごとの講評会など、プレゼンの機会が多い環境だからこそ、ただ提案するだけではなく、楽しんでもらおうとする視点が生まれます。

細部までこだわった「大阪のおばちゃん」に包まれる部屋

大阪のおばちゃんに包まれるイメージで考案したというパンチたっぷりなアイデアは、さまざまなブラッシュアップが加えられています。

扉を開けてすぐ目に飛び込んでくるのは、天井から見下ろす大迫力なおばちゃんの顔。その横に吊られたミラーボールはイヤリングをイメージし、奥の虎はおばちゃんの洋服を表現するなど、空間全体でキャラクターを体現しています。

森田「実はこのおばちゃん、AIで生成してるんです。髪色やシワ、顔の雰囲気、細かく指示を出して、AIで生成したとはいえこの人物像をつくるのにかなり苦労しました。社内では「AI・DX」を推進していて、コンセプトを考えるときの資料集めや画像編集などにも使うことが多いんです。」

さらに、豹柄の壁には、大阪のおばちゃんがカラオケで言いそうなセリフが並び、ボタンを押すと音声でおばちゃんのセリフが流れる徹底した“大阪のおばちゃん”ぶり。

こうした細かな仕掛けが散りばめられた部屋づくりは、内装のデザインから施工までを社内で一貫して手がけているジャンカラならでは。施工の際には森田さん自身もセリフシールの貼り付けなど細かな作業も担当しています。

部屋には“ウェルカムあめちゃん”付き。

入社して約1年。店舗研修や自身の考案したルームの施工・オープンを経て、森田さんは学生時代の学びを振り返り、こう語ります。

森田「入社してから、学生時代に学んだことは基礎中の基礎だったんだ、と気づきました。現場に出て、業者の方と話して、いろんな調整をして、まだまだ知らないことがたくさんあるんだって。先輩方はとにかく仕事ができる方ばかりなのでついていくのに必死なんですが、いつもヒントになるようなアドバイスをもらったり、学生時代から周囲の人に恵まれているなと思いますね。」

学生時代は内装やインテリアにはあまり興味がなく、住宅建築が好きだったのだそう。就活には後ろ向きだった中で、以前から音楽に関わる仕事に携わりたいという想いを持っており、このコンペをきっかけに、その想いが現在のキャリアへとつながりました。

デザインから視野を広げて、システムづくりなど、今までにない店舗づくりに挑戦したい、と次の目標を語ります。

2025年度コンペでも2案の採用決定!

2024年度のコンペでは、今回取り上げた「大阪のおばちゃんルーム」以外にも、ジャンカラ みんなの塚本駅前店に採用された銭湯風の「ジャンカラ湯ルーム」といったコンセプトルームが生まれ、話題となりました。

2025年度は、全学科の1年生から3年生を対象に実施され、2案の採用が決定。最優秀賞には、久保憂華さん、田辺東子さん、宮澤和花さん(3名ともプロダクトデザイン学科2年)の考案した「ピザ窯ルーム」、優秀賞は平岡倫奈さん(情報デザイン学科2年)の「ジャンカラステーション」と、コンセプトまで作り込まれた非日常が体験できるデザイン選ばれ、2026年度にオープン予定の新店舗への導入が予定されています。

学生たちのデザインは、芸大生ならではのユニークな視点であると同時に、等身大の視点で利用する人を最大限楽しませようとする心意気が光ります。「ジャンカラ ヨイドコロ天満店」、「ジャンカラ みんなの塚本駅前店」を訪れた際には、ぜひコンセプトルームをご利用ください。

 

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  • 出射 優希Yuuki Idei

    2002年兵庫県生まれ。京都芸術大学 文芸表現学科卒業。卒業後、ライターとして活動中。

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