
本コンテストは、本学とピクシブ株式会社が共同主催した国際イラストコンテストです。国際的な往来が難しい社会状況のいま、東アジアの若い世代がデジタルとクリエイティブの力で交流することを目的に開催しました。
「わたしの生活」をテーマに日本、韓国、中国大陸、台湾、香港、マカオに在住する中学3年生から高校3年生から、600を超える応募があり、受賞作品を決定。
審査にあたっては、本学キャラクターデザイン学科と2021年4月より本学客員教授に就任した人気イラストレーター吉田誠治がゲスト参加し審査を行いました。
受賞作品は4月24日(土)25日(日)に本学で開催するオープンキャンパスで展示します。
京都芸術大学オープンキャンパス(高校生・受験生対象)詳細・参加登録
https://www.kyoto-art.ac.jp/opencampus/oc04-24_04-25/
各賞と賞品
最優秀賞 1名
賞金:10万円+ ゲスト審査員 吉田誠治からの直筆メッセージ+ ペンタブレット wacom intuos / CTL-4100/K0
賞品協賛:株式会社ワコム
審査員賞 2名
吉田誠治 賞(1名)
京都芸術大学 賞(1名)
賞品:Amazonギフト券 30,000円分
優秀賞 6名
賞品:Amazonギフト券 10,000円分
入賞 31名
賞品:なし
それぞれの賞の発表と講評は以下のとおりです。
▼ピクシブ「東アジアイラストコンテスト」のWebサイトからも結果発表をご覧いただけます
https://www.pixiv.net/contest/highsch_e-asia2021
最優秀賞
ニックネーム:麻仁
タイトル:書ききれない宿題
▼京都芸術大学 キャラクターデザイン学科 藤本和宏
技術の高さはもちろんですが、テーマの捉え方が巧みでした。勉強量の多さや受験の大変さなど、シリアスな状況をそのまま描くのではなく、あえてコミカルに表現している点にも工夫を感じます。
▼吉田誠治
ダイナミックな構図で見応えがあります。表情を描いていないにも関わらず、人物も生き生きとしており、状況がよく伝わってきます。
審査員賞
京都芸術大学 賞
ニックネーム:さかノすけ
タイトル:つながる
配色や模様の工夫も華やかですし、個々のパーツは異なる表現で描きつつも、全体をまとめる構成力も素晴らしい。全方位的、現代的な作品で今回のコンテストにふさわしい作品です。また何よりも自分の描き方を大切にしていること、そして努力の跡が感じ取れました。これからの成長が楽しみです。
吉田誠治 賞
ニックネーム:るおー*るおみ( ・ω^ )
タイトル:わたしの生活
目立たせたい柵を魅力的に描けています。光線の具合など、生活空間の描写がとても丁寧です。この風景は現実にあるものだというのが良くわかり、行ってみたいと思わされました。
優秀賞
ニックネーム:shiGre
タイトル:「良ければこれ、貰ってって!」
とても技術力の高い作品です。あえてパースをずらして空間をダイナミックに見せており、また明暗の入れ方や、目立つオブジェクトの配置箇所など、見せ場の作り方、画面全体のバランスのとり方が非常に巧みです。
ニックネーム:すめしるこ
タイトル:ニジイロセカイ
今回描くことをテーマにした作品は多く見られましたが、そのなかでも突出していたのがこちらの作品でした。世界の風景を絵画の形で表現し、また旅行かばんを描いたことで、コロナ後の生活への希望を強く感じられます。情報の多さが少し気になりましたが、描きこみの量は武器にもなるので、うまく生かしていってほしいと思います。
ニックネーム:カニノメ
タイトル:教室
線の拾い方が丁寧で、とても上手に物体を描けています。正直どうやって描いているか分からないレベルで上手です笑もうひとり人物を入れるなど、イラストからストーリーを読み取れるような工夫ができると、より世界観が広がりそうです。
ニックネーム:ひよ
タイトル:あと2分だけ..........
キャラクターの表情がとても生き生きと描けています。タイトルと真剣な表情で、思わず笑ってしまうくらい状況が良く伝わってきました。これだけ真剣ということは、デートやなにか人前に立つ用事があるのかな?と想像させられる素敵なイラストです。
ニックネーム:阿懶
タイトル:放晴
キャッチーで開放感のあるイラストです。難しい真上からの構図をうまく描いています。建物のパース理解も高く、技術力の高さが伺えます。それだけに仕上げの処理の甘さが残念でした。
ニックネーム:石田
タイトル:朝と魔女
自由な発想と高い画力が際立った作品です。魔法という非日常の世界を、穏やかな毎朝の風景として描いており、それが配色や光の表現、キャラクターの表情などにより見事に表現されている点が素晴らしいと思います。
入賞
本コンテストの総評
京都芸術大学キャラクターデザイン学科 藤本和宏
レベルの高い作品ばかりでとても悩みながら審査しました。高校生だから、といった甘い見方は一切ありませんでした。是非皆さんに弊学の入試を受けてほしいです笑どの作品も光る面がありますので、今回入賞出来なかった方も気を落とさず、どんどん描いていきましょう!
吉田誠治
今回は東アジアにフォーカスしたコンテストでしたが、どの作品もレベルが高く、絞り込むのにとても苦労しました。コロナの影響からか、机に向かっているイラストが特に多く、構図が単調になりがちだった印象です。人とは違ったアイディアで勝負するのか、王道のシチュエーションを全力で戦い抜くのか、自分にあった戦い方が見つけられると、賞に近づけるかもしれません。とはいえ受賞がゴールではありませんので、目指す姿に向かって能力を伸ばしていってほしいと思います。
今般、国際的な交流が難しいなかで多くの方に本コンテストへ応募していただいたことは、日本のイラスト界の盛り上がりに留まらず、東アジアの芸術分野全体の盛り上がりにつながると確信しています。
応募されたみなさまが、各地域に在住する同世代の作品をインターネット上で見比べることで、今後の作品制作に対して強い刺激になることを心より願います。
受賞作品は、4月24日(土)25日(日)に本学キャンパスで展示いたしますので、是非実際の作品をご覧ください。
多くの作品をご応募いただき、ありがとうございました。
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