REPORT2016.12.08

京都ファッションアート歴史陶芸染織プロデュースデザイン教育

学生が提唱する「ロングライフデザイン」 ―空間演出デザイン学科「総合デザイン演習」

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  • 京都芸術大学 広報課

12月6日(火)、D&DEPARTMENT代表で京都造形芸術大学空間演出デザイン学科 教授のナガオカケンメイの授業で、学生による企業プレゼンが行われると聞き、取材に向かった。


「総合デザイン演習」と呼ばれるこの授業は、ナガオカが提唱する「ロングライフデザイン」の考え方を通し、社会に必要なデザインを考え、フィールドワークなどの実践的な学びから、その土地や商品の「らしさ」を表現・運用できるまでになることを目標としている。
今回は佛光寺境内にある「D&DEPARTMENT KYOTO by京都造形芸術大学」で既にセレクト販売されている「昇苑くみひも」、「おくむら米穀」、「安田念珠店」、「洸春窯」の4社にの協力のもと、13名の学生が各社それぞれに分かれたグループを結成。企業訪問、強み・弱みのリサーチ、強みを活かしながら弱みの解決に向かうにはどうしたら良いかの議論を重ね、この日はその新たな商品展開やパッケージデザイン、ディスプレイデザインなどを提案するこの授業の山場。採用されれば、D&DEPARTMENTの商品として実販売されることになっている。


学生たちはみんな緊張した面持ちで、事前に用意した資料と試作品を元に、フィールドワークで得た学びとそこから生まれたコンセプトやデザインを今回の協力企業とD&DEPARTMENT関係者にプレゼン。全ての説明が終わると、次は公開審査だ。価格設定に無理がないか、その商品の「らしさ」を出せているかなど、様々な視点から吟味が行われた。そして、いくつかのアイデアが、今後実現化の検証を行い、店舗での販売へ向けブラッシュアップしていくこととなった。

チームでコンセプトを説明後、一人ずつのプレゼンが始まる
公開審査は売り手のリアルな声が飛び交う
実現化に向け、諦めず食らいついていく

ナガオカは「この様な有り難い機会はなかなか訪れない。採用されなくても、プロのデザイナーは、あきらめず、そこから粘る。」とアドバイス。
学生が京都のこだわりの企業の現場から学び、そこから生まれた新しいアイデアがどのような形で我々の前に現れるのか、今後が楽しみだ。

 

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